子育て・教育特集

【連載#4】どうやって子どもをがんばらせるか/子どもがウソをついたとき

『よい親 ダメ親 ふつうの親』より一部抜粋

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著者 清水克彦

目次

  1. どうやって子どもをがんばらせるか
    1. 他との比較を判断基準にするのはダメな親
    2. 親自らが夢や目標に向かう姿を見せたらいい
  2. 子どもがウソをついたとき
    1. どうしてウソをつくのか、その背景を嗅ぎ取るべし
    2. 子どものウソにはどう対応するのが正解か

どうやって子どもをがんばらせるか

【連載#4】どうやって子どもをがんばらせるか/子どもがウソをついたとき
(画像=BillionPhotos.com/stock.adobe.com)

他との比較を判断基準にするのはダメな親

「そんなことをすると、みんなに笑われるよ」
「みっともないからやめなさい」
こういう叱り方をしているお父さんやお母さんをよく見かけます。これらはいずれも「他人の目」が善悪の判断基準になっているから出てくる言葉です。逆を言えば、「みんなが見ていなければOK」ともとられかねません。
人が見ていようと、見ていまいと、いいことはいい、悪いことは悪いという判断基準、もっと言えば、親としての信念を持つことが肝心です。筆者のこれまでの取材の経験で言えば、「他人の目」が判断基準になっている親、やたらと世間体を気にする親は、日頃から他人を意識する傾向が強い気がします。
もっとも、それによって襟を正して生きているというのなら問題ないのですが、他人の成功をうらやんだり、自分と第三者を比較しすぎたりして、悪い影響が出てしまいます。
「Aさんの家はいいなあ。大きな家で高級なクルマに乗って……」 「Bさんなんて、30代で管理職、しかもこの春からアメリカ勤務だって。うらやましい」
こういう会話をよく聞かされていると、子どもは、今の生活が色あせたものに見えてきます。まずまず快適な家に住み、お父さんとカッコいいクルマでドライブに行くのを楽しみにしていた子どもでも、今の家が貧相に思え、お気に入りだったお父さんのクルマもつまらない空間に思えてきたりします。 それまで立派に見え、尊敬していたお父さんやお母さんが、どこか情けない存在に思えて、「僕(私)はこんな大人になりたくない」と考えるようになるかもしれません。
世の中には、自分より優れている人、いい生活を送っている人はたくさんいます。その一方で、自分より恵まれていない人も大勢いるのです。どちらに目を向けるかは、お父さんやお母さんしだいですが、他人と比べ、不平や不満を口にしていては、子どもも、自分をみじめに思い、他人をうらやむ子になってしまいかねません。
他人の子どもをうらやんで、「あの子は優秀ね、親御さんは幸せね」などと言うのではなく、「確かにあの子は優秀だけど、うちの○○ちゃんにはこんないい面がある」と考える親を目指しましょう。

親自らが夢や目標に向かう姿を見せたらいい

もし、お父さんやお母さんが「うらやましい」と思う対象が近くにいるなら、まずは自らが、それに近づけるよう、夢や目標を持って努力してみることです。それが、得意なこと、好きなこと、これまでのキャリアで応用できそうなことはもちろん、新規にチャレンジする分野を見つけて、ものによっては1年計画や3年計画で挑戦してみればいいのです。
たとえば、スリムな体型に憧れてダイエットをしたいなら、ただ「やせたい」と思っているだけでは何の変化もありません。食事に気をつけるとかスポーツジムで体を動かすとか、計画性を持って行動するべく最初の一歩を踏み出して、コツコツ継続してみることをお勧めします。できれば、その努力を、あまり悲壮感を漂わせないよう、努めて明るく子どもに見せたいものです。
「お父さん(お母さん)だって、目標に向かってがんばっているんだな」 ということは子どもにも伝わりますし、お互いの夢実現を応援するムードが家庭内にあふれるようになります。

子どもがウソをついたとき

どうしてウソをつくのか、その背景を嗅ぎ取るべし

ウソをつくという行為は、けっしてほめられたものではありません。子どもがウソをつけば、お父さんやお母さんとしては、「どうしてそんなウソをつくの?」と一喝したいところかもしれません。しかし、ウソにはいくつかの種類があります。

▽ウソの種類

  • 自分の失敗や過ちをごまかそうとするウソ
  • 本当は「こうだったらいいな」という願望からつくウソ
  • 両親の関心を引くためにつくウソ

子どものウソを叱るのは簡単ですが、厳しく叱責すると、今度は隠すようになったり、巧妙にバレないウソをつくようになったりしますから、ただ単に叱ればいいというものではありません。ウソをついた背景には何があるのかを、嗅ぎ取ることが大切です。

子どものウソにはどう対応するのが正解か

このうち「失敗や過ちをごまかそうとするウソ」は、子どもがつくウソの中でも頻度が 高いものではないかと思います。
子どもは本来、両親を喜ばせたい、期待に応えたいという意識が強いため、たとえば、テストの点数が低かったり、自分だけ逆上がりができなかったりした場合、
「僕だけじゃなくて、クラスの子はみんな、50点くらいだった」 「私も逆上がりができなかったけど、A子さんもB美さんもできなかったよ」 などと言ってしまうのです。それは、お父さんかお母さんが、過度に子どもに期待をかけ、子どももそれを重く受け止めているようなケースで顕著に見られます。
したがって、子どもが自分のミスを自己防衛するかのようなウソ、言い訳がましいウソをついた場合には、「親の言葉が、息子や娘のプレッシャーになっているんじゃないか」と考えてみてください。
2つめの「願望からつくウソ」もよくあるパターンです。
リレーの選手になれなかったのに「なれた」と言ったり、一番になれなかったのに「なった」と言うのは、その代表例です。この場合、ウソをついたことは叱り、そのうえで、
「そうか、リレーの選手になりたかったんだよね。じゃあ、次になれるよう練習しようよ」
「一番じゃなくて悔しかったのね。じゃあお母さんも応援するから一番を目指そうよ」
このように、ウソをついてしまった子どもの心をいったん共有し、一緒にがんばろうという姿勢を見せるといいでしょう。
3つめの「親の関心を引くウソ」は、「お腹が痛い」と言ってみたり、「ものがなくなった」などと騒いだりすることで表面化します。
この場合、不安や寂しさに起因しているケースが多いので、「最近、子どもとちゃんと向き合えているだろうか?」と考えるところから始めてみてください。
もっとも大切なのは、親自身がウソをついたり言い訳をしたりしないことです。「親子の約束を破ってしまった」や「子どもからの依頼をうっかり忘れていた」などの場合、「ごめん、悪かった」と明確に謝る姿勢を率先して見せたいものです。間違っても、言い繕ったりせず、「だって忙しかったから、しかたないでしょ」と逆ギレしたりしてはいけません。

よい親 ダメ親 普通の親
清水克彦
1962年愛媛県生まれ。早稲田大学教育学部卒業、同大学院公共経営研究科(現・政治学研究科)修了。文化放送入社後、政治記者を経て米国留学。帰国後、キャスター、情報ワイド番組プロデューサー、江戸川大学講師などを歴任。現在は、報道部デスクとして政治と教育問題をテーマにした取材や特別番組を手がけるかたわら、育英短期大学現代コミュニケーション学科講師、南海放送「木藤たかおの日曜プレスクラブ」コメンテーターとしても活動中。著書はベストセラー『頭のいい子が育つパパの習慣』『頭のいい子が育つ祖父母の習慣』(ともにPHP文庫)をはじめ、『子どもの才能を伸ばすママとパパの習慣』(講談社)、『勉強好きな子が育つパパの習慣』(朝日文庫)、『ラジオ記者、走る』(新潮新書)、『「政治主導」の落とし穴』(平凡社新書)など多数。

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