お金・養育費

新しい人生を歩くために離婚を決意。慰謝料はどう決まる?

 

離婚することになったら、場合によっては慰謝料が発生するケースがあります。この慰謝料が納得できる金額になるかどうかは、気持ちの整理をつけるためにも重要なポイントです。離婚に関する慰謝料は、どんなときにいくらくらいもらえるのかについて解説します。

著者 馬場愛梨

目次

  1. 離婚の慰謝料とは?どんなときにもらえる?
  2. 慰謝料の金額はどうやって決まる?
  3. 慰謝料が認められるケースを紹介
    1. 浮気(不倫):100~500万円
    2. DV(家庭内暴力):50~500万円
    3. 悪意の遺棄:50~300万円
  4. 慰謝料はどうやって請求する?
  5. 1人で悩むより、早めに相談で楽になることも

離婚の慰謝料とは?どんなときにもらえる?

新しい人生を歩くために離婚を決意。慰謝料はどう決まる?
(画像=Roman Motizov/Shutterstock.com)

そもそも慰謝料とは、精神的苦痛を受けたことに対して支払われる損害賠償のことです。離婚の場合は、その離婚について責任がある側(離婚原因を作った側)が支払うお金のことを指します。

慰謝料を請求できる場合としては、たとえば相手の浮気(不倫)、DV(家庭内暴力)などがあります。このような不法行為があった場合には、離婚時の財産分与や養育費とは別に慰謝料の支払いを請求することができます。

離婚すると必ず慰謝料が発生するというわけではありませんので注意しましょう。


慰謝料の金額はどうやって決まる?

まずは当事者間で話し合って、お互いが納得できる金額を納得できる方法でやり取りする、というのが基本ではありますが、それではなかなかうまくいかない場合もあるでしょう。

話し合いができない状態だったり、折り合いがつかず話がまとまらなかったりする場合は、家庭裁判所での調停手続きを利用することもできます。

この調停手続きは、裁判とは違い、お互いの主張を裁判所が聞いたうえで、穏便に解決できるようあいだに入って解決案を示してくれたり助言をしてくれたりするものです。それでもまだ解決しない場合は、いよいよ裁判で争うことになります。

慰謝料の金額は、どの程度の精神的苦痛を受けたかが判断の基準となります。精神的苦痛の度合いを判定するためには、その夫婦の生活状況や子どもの有無、収入や離婚に至る経緯などあらゆる条件が考慮されます。そのため金額もケースバイケースで、一概にはいえません。

ただ、一般的には数十万円〜300万円のあいだにおさまるケースが多いようです。

慰謝料が認められるケースを紹介

どのような場合に慰謝料が認められるのか見てみましょう。

浮気(不倫):100~500万円

配偶者が浮気相手と肉体関係にあった場合、不貞行為とされ慰謝料を請求できる要因になります。不倫期間が長期に渡っていたり回数が多かったりすると慰謝料額が大きくなる傾向があります。

DV(家庭内暴力):50~500万円

殴る、蹴る、物を投げるなどの暴力は不法行為です。この場合も慰謝料を請求できます。暴力のせいでケガをしている、精神疾患になっているなど、被害が大きいとみなされた場合には慰謝料の金額も大きくなります。モラルハラスメントなどの精神的な暴力も含まれます。

悪意の遺棄:50~300万円

「悪意の遺棄」という言葉は法律用語なので聞いたことがないという人が多いと思いますが、一方的に家を出ていき生活費も渡さないなど、正当な理由なく夫婦の同居・協力・扶助義務を果たさない行為のことです。

上記のケース以外にも「婚姻を継続しがたい重大な事由」があると認められれば、慰謝料の請求ができることがあります。証拠があるかどうかも金額に影響する重要なポイントです。

迷ったら、弁護士など専門家にも相談してみましょう。弁護士に相談するのはお金がかかると思われるかもしれませんが、法テラスや自治体のサービスなどで無料相談ができるところもあります。インターネットなどから情報の確認をしてみましょう。

慰謝料はどうやって請求する?

基本的には金額を決めるときと同様、まずは当事者間で話し合って、それが難しければ弁護士にあいだに入ってもらって請求します。具体的には、以下のような方法等があります。

  • 内容証明で請求書を郵送する
  • 弁護士に依頼して、代わりに交渉してもらう
  • 訴訟を起こして裁判官の判断にゆだねる

慰謝料について合意した内容は、口約束より書面に残すようにし、できれば公証役場の「公正証書」や家庭裁判所の「調停調書」といった公文書に記載してもらっておくのがおすすめです。「公正証書(執行認諾文言付きのものに限る)」や「調停調書」があれば相手がその内容を守らなかったとき、すぐに財産の差し押さえなど強制的に回収する手段に踏み切ることもできます。

1人で悩むより、早めに相談で楽になることも

慰謝料の請求には法律が深く関わってくるためほとんどの人が不慣れでしょうから、わからないことが出てきて当然です。難しいと思ったら、早めに弁護士などの専門家に相談してみましょう。

慰謝料の請求には基本的には3年という時効もありますし、早めに相談したほうが精神的にも解放され、新たな人生を歩む気持ちの余裕も生まれます。1人で抱え込まず、離婚問題に詳しい人を味方につけ解決の方法を一緒に探ってもらいましょう。

平沼 夏樹
【監修】平沼 夏樹
弁護士。第二東京弁護士会所属。京都大学総合人間学部卒業、立教大学大学院法務研究科修了。離婚、労働、企業法務分野MGを歴任。横浜オフィス支店長、支店統括としての実績が評価され、現在は、リーガルサポート部GMとして、30名を超えるパラリーガルの業務統括及び、離婚分野MGを兼務する(2020年8月現在)。一般民事(主に離婚事件)に関する解決実績を数多く有する。また、企業法務についても幅広く経験。担当したMBOに関する案件(「会社法判例百選第3版」掲載)をはじめ、企業法務についても幅広い業務実績を持つ。知識、経験に基づく、専門家としての対応のみならず、一人間として、依頼者それぞれの立場・心情を理解し、コミュニケーションを重視した対応を心掛けている。【取扱分野】離婚・男女問題/企業法務・顧問弁護士/遺産相続/労働問題/インターネット問題/債権回収/詐欺被害・消費者被害


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