暮らし・ライフハック特集

【連載#1】悩み始めたらどこの誰に相談する?

『新版 子連れ離婚を考えたときに読む本』より一部抜粋

【厳選】ママスマ編集部 おすすめ書籍を紹介 新たな生活に踏み出したシングルマザーの私たち。しかし、足元を見ればお金、教育、仕事、養育費などなど、不安と悩みは尽きません。それらの悩みに対し各方面の専門家、そして先輩たちが、書籍を通してたくさんの知恵を提供してくれています。ママスマ編集部では、そんな知恵とアドバイスの詰まった書籍を厳選、内容を抜粋して紹介してまいります。

目次

  1. あなたに必要な相談窓口
  2. 男女共同参画センターで相談する
  3. 弁護士に相談する
  4. 心理カウンセリングを受ける
  5. 友人、知人、家族に相談する

あなたに必要な相談窓口

【連載#1】悩み始めたらどこの誰に相談する?
(画像=LRafael/stock.adobe.com)

 ひとり親へのアンケート調査で「離婚を誰に相談しましたか?」という質問に対し、「誰にも相談しない」と答えた人が多かったことに納得しました。私も離婚は自分で決意して親にすら事後報告だったので、離婚は最終的には自分で決めることだと思っています。
 とはいえ決意するまでには様々な思いに揺れ、時間がかかる人もたくさんいます。「離婚するしかないのかな?」とか「しょうがないから」という気持ちでは絶対に幸せになれません。
「離婚しないと私は幸せになれない」という気持ちになれるまでは、悩むのは当たり前です。迷っているときには一人で抱え込まないで誰かに相談しましょう。
 相談相手は状況によって違います。間違えた相手に相談したばかりに傷つけられたり、嫌な思いをしないように、今あなたに必要な相談相手が誰なのかを考えてみましょう。
 また、相談は一か所で完結するものではありません。それに、順番を間違えて相談に行くと無駄な相談料や時間を使って後悔することになりかねません。
 次のチェック表を参考に優先順位を決めて、何をどこの誰に相談したらスムーズに事を運ぶことができるのかを考えてみましょう。

▽離婚に関する相談先確認チェック表

無料で離婚の法律相談をしたい 相談先
とにかくたくさんの離婚情報を知りたい 法テラス
家庭裁判所の家事相談
行政の無料法律相談
家庭内暴力の相談をしたい 女性センター
インターネット
ひとり親家庭支援について知りたい 配偶者暴力相談支援センター
離婚後の就労情報を知りたい 行政窓口
インターネット
離婚に関する届や協議書などの作成をしてほしい 女性センター
行政窓口
ハローワーク
本当に離婚していいものか悩んでいる 弁護士
司法書士
公証人
色々な人の考え方を知りたい 心理カウンセラー
離婚カウンセラー
色々な人の考え方を知りたい 友人、知人、家族
インターネット
子どものことについて相談したい 学校の先生
スクールカウンセラー
児童相談所
警察の少年相談窓口

どこに何を相談したらいいのか?相談先の優先順位を考えてみましょう。
その他の相談先としてNPO法人が得意分野で相談を受けているところもあります。女性センターやインターネットなどで探してみてください。

男女共同参画センターで相談する

 「男女共同参画センター」は、都道府県、市町村等が設置している施設です。男女が互いに人権を尊重し、共に平等に社会参画し、生き生きと安心して暮らしていくための学習、活動、交流の場として利用できます。
 相談窓口では離婚に関する様々な情報や法律相談を無料で受けることができます。ただし、混んでいるので必ず事前に予約が必要です。また「配偶者暴力相談支援センター」に指定されている施設では、家庭内暴力専門の相談員を配置しているので、DV(家庭内暴力)に理解のない対応に傷つけられる危険性も少ないと思います。
 どのセンターにも情報図書室や資料室があり、離婚を含む女性問題に関する書籍や資料が一般の図書館よりも多いので、相談まではまだ必要ないけれど情報を集めたいという方も利用されることをお奨めします。労働相談の窓口では、女性の自立支援のための情報や求人の探し方など具体的に就労に関するアドバイスをしてもらうことも可能です。

弁護士に相談する

 弁護士の資格をもっていれば誰でもいいというわけではありません。弁護士にも離婚問題が得意な人と不得意な人がいます。「夜中までクライアントから相談電話がかかってきて、愚痴や法律外の相談をされて、たいしてお金にならなかったし、離婚はやりたくない」と言う弁護士にもお会いしたことがあります。
 確かに離婚相談は整理されていないと愚痴を聞く羽目になってしまい、弁護士にとっては割の合わない仕事になることもあります。離婚問題に力を入れている女性弁護士もたくさんいて、うまく出会えると愚痴や悩みまで受け止めてもらえますが、多くはそうではないことを認識してください。法律相談はカウンセリングとは違うので、法律に関して聞きたいことがまとまってから活用されることをお奨めします。
 またDV離婚の場合にはなおさら、理解のある弁護士を選ばないと「あなたにも悪いところがあったんじゃないの?」というようなことを言われ、二次被害にあう危険性がありますのでご注意ください。
 紹介などの口コミで相談できれば一番いいかと思いますが、情報がない場合には最寄りの弁護士会に連絡して離婚を専門とする法律相談がないか聞いてみるとよいでしょう。

心理カウンセリングを受ける

 迷ったら心の整理のためにもお奨めしたいのが心理カウンセリングです。日本は欧米諸国と違い、気軽にカウンセリングを受けるという文化が定着していないため、力のあるカウンセラーが少ないのが現状の問題点です。
 心理学の専門家というだけでは離婚のカウンセリングは難しく、できれば離婚相談の実績や知識をもった離婚カウンセラーを選ぶことが大切です。
 カウンセリングには様々な手法がありますが、基本的にはその人がもっている力を前向きに向上させ、自分で考える力を養い、答えにたどり着くためのサポートをします。
 カウンセリングを受けようと思ったら、いくつか体験してみて自分に合っていると思ったものを選ぶことをお奨めします。手法も料金も、実施している機関も様々です。自分の問題はもちろんのこと、離婚による子どものストレスや不登校の問題に関しても専門としているカウンセラーがいます。学校にはスクールカウンセラーがいますし、児童相談所にも児童心理学を学んだカウンセラーがいるはずです。それぞれの得意分野を見極めながら、数か所から一番自分に合ったカウンセラーを選んでください。どこに相談すべきか迷うときには、離婚専門の民間のNPOなどに相談して、悩みを整理することからやってみましょう。

友人、知人、家族に相談する

 ひとり親へのアンケート調査で「離婚を誰に相談しましたか?」という質問に対して一番多かった回答が「友人、知人、家族」でした。一番身近にいて自分のことをわかってくれる相手だと思っているので相談しやすいのでしょう。
 私も5年間の夫婦生活のすれ違いや、新たに好きな人ができて離婚を考えていることを、高校時代からの女友達に打ち明けたことがあります。「あなたが決めたことだったら大丈夫。応援しているよ」という返事を期待していたのですが、「信じられない!それって不倫じゃん!子どもがかわいそうだよ」という彼女の厳しいひと言に傷つき、それから私は彼女を避けるようになり、いつの間にか疎遠になりました。
 当時は冷静になれずに、「友達なのになぜ、信じて応援してくれないのだろう?」とただ悔しいばかりでしたが、今考えると、「結婚したらどんなに大変でも頑張るべき。ましてや子どもがいるのであれば、自分のことは二の次で子どものことを優先すべき」というのが彼女の価値観だったのだと思います。
 カウンセラーでもない素人に相談をもちかければ、必ずその人の価値観で意見が返ってきます。それが自分の求めていた答えと違っているからといって、落ち込む必要もなければ相手を恨む必要もないと思います。でも、気がつかずに私のような経験をしている人が多いようです。
身近な人に相談するときには、反対意見もあるということを覚悟した上で、参考にしようという心がけで相談するといいのではないでしょうか?

新版 子連れ離婚を考えたときに読む本
新川てるえ(しんかわ・てるえ)
NPO法人Wink理事長。1964年東京生まれ。10代でアイドルグループのメンバーとして芸能界にデビュー。その後、2度の結婚、離婚経験を生かし97年12月にインターネット上でシングルマザーのための情報サイト「母子家庭共和国」を主宰。2002年、家庭問題に悩む女性の自立を支援するNPO法人Winkを設立。現在は、家族問題コメンテーター・カウンセラーとして、雑誌やテレビなどに多数出演。「子どもの健全育成のために大人世代の責任の全う」を目標に、活動を展開中。厚生労働省・母子家庭施策のオブザーバー、東京都DV一時避難施設の契約カウンセラーなども行なう。主な著書に『離婚後の親子関係サポートBOOK』(ひつじ書房)、『できる!シングルマザー生活便利帳』(山海堂)がある。

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