
【厳選】ママスマ編集部 おすすめ書籍を紹介
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目次
Q:父親の不在理由、嘘をついてもいいものでしょうか?
現在、4歳の子どもが1人いるシングルマザーです。
赤ちゃんのときに元夫は失踪して、やっと見つけだして離婚が成立。もちろん子どもにも一度も会っていないし、養育費もゼロ。今現在、どこにいるかも知らないし、これから一生、関係はないだろうと思います。
先日、子どもに「僕のお父さんはどこにいるの?」と聞かれ、思わず「お父さんは○○君が赤ちゃんのときに死んじゃったんだよ」と言ってしまいました。
嘘をついてしまったことにとても罪悪感があるのですが、子どもを捨てて勝手に生きている父親のことなないこととして、私自身、自分の力だけで育てていく覚悟はできてますし、余計な心配はかけたくないので、父親はいるとは知らないでいてほしいのですが、やっぱり間違っているでしょうか?
これって子どもの心理にはどうなんでしょう?ご意見をお聞かせください。
A:嘘はつかずに正直に、向き合ってください
父親の不在を死んだことにしてしまいたい。お気持ちはとてもよくわかりますし、ひとりでも立派にお子さんを育てていきたいという思いは凛としていて、強くてとても素敵だと思います。ただ永遠につき通せる嘘はあるでしょうか?
お子さんが大きくなって、自分の戸籍などから真実を知る日はかならずやってきます。親というものはわが子に「嘘をついてはいけない。正直に生きよう」と伝え育てていくものです。親に嘘があったと知ったとき、お子さんはどう思うでしょうか?
真実を知ったときのショックと真実に向きあう葛藤を考えたら、嘘をつくのは子どもにとっていいことだとは思えません。子どもに親の不在を伝えるのは、できるだけ早い時期から、年齢にあった伝え方を工夫してください。嘘はつかずに正直に向きあってください。
Q:心が弱っていてつらいです……
母子家庭になり数ヶ月が経ちました。離婚の選択は間違ってないと思っています。離婚まではがむしゃらにがんばってきました。
でも、最近、仲のよい親子を見るのがとてもつらいです。休日のスーパーなどお出かけはなるべく避けています。どうしてこんなにマイナス気分になるのか、子どもにも申し訳ない気持ちでいっぱいです。
最近、会社の人間関係に疲れていて、チョット弱ってる状態も原因かもしれないけど、ホントつらいです。こんな気持ちのままじゃ子どもにお悪影響だってわかってるんですけど……。
A:あせらずにゆっくりと、心をおやすみさせてあげて
離婚からの数ヶ月、多くの人が経験する離婚ブルーの時期ですね。離婚はマイナスのエネルギーをたくさん使います。がんばって乗り越えて成立したときにはうれしい気持ちになります。すべてが終わって新しい生活が始まり、慣れてきたころに、ふと「本当にこれでよかったんだろうか?」と寂しくなる時期があります。
私にもありました。ホッとして振り返る余裕ができた時期に、何もかも失ってしまったような寂しい気分に落ち込みました。離婚から三ヶ月目くらいのことです。
あなたはちょうどそんな時期にいるのだと思います。大丈夫ですよ。あなただけではありません。いまは少し休んでもいい時期です。あせらずにゆっくりと、心をお休みさせてあげてください。一時のことなので、すぐに元気になれるでしょう。
Q:パパがいないとかわいそうな子になりませんか?
離婚して2年、もうすぐ5歳になる娘の母です。いろいろんば事情があり、父親とはいっさい会わせていません。離婚時、子どもは2歳でしたので、父親のことはほとんど覚えていません。あまり口にすることはありませんが、聞かれれば、「パパは病気になってママたちにことを守れなくなったから、遠くに行っちゃったんだよ。ママも知らない場所にいるから、会えないんだ」と話してきました。
最近、「ママはだれと結婚していたの?」などと聞いてきたりするのでいままでのような抽象的な説明がどこまで通じるのかなと悩みます。また父親がいないことで寂しい思いをさせて、かわいそうな子になってしまわないかと考えると不安です。彼女の年齢と理解度をみながら、そのつど説明していこうとは思っていますが、何かアドバイスをいただければ幸いです。
A:もっとも大切なのは、パパがいなことを伝えるときの親の気持ちです
ひとり親家庭から寄せられる相談でもっとも多いのが、こうした悩みです。もちろん年齢に応じた伝え方がありますが、もっとも大切にしなくてはならないのは、伝えるときの親の肝とだということをアドバイスさせてください。
言葉は、遠い他人には意味が80%、感情が20%で伝わるといわれます。近い人間には意味が20%、感情が80%で伝わります。他人に言われても悲しくなるようなことではないのに、親しい人に言われて傷ついたりするのはそのためです。
親子関係はもっとも親しい近い関係なので、意味よりも感情が先に伝わります。なので、パパがなぜいないのかを伝えようとするときに親の気持ち次第では、「私はかわいそうな子なんだ」と子どもに思わせてしまうこともあるでしょう。
まずがあなた自身、離婚がベストな選択であったと確信をもって、前向きな気持ちで真実を伝えられることが大切かと思います。先に伝わる80%の感情がマイナス感情だと、子どもは悲しい思いをします。プラス思考で伝えられないのであれば、時期を待つことをおすすめします。
感情がマイナスのときには「いつかちゃんと話をするから、もう少し待っていてね:とだけお子さんに伝え、まずは自分の気持ちと向きあって、自分の選択が間違っていなかったとプラス思考にきりかえていけるように努力することからしてみてください。自分がひとりの力でできないときには、カウンセリングなど専門家のサポートを利用することもおすすめします。
真実をプラス思考で伝えられるようになったときに、自然にお子さんの年齢にあった伝え方も選択できるようになりますよ。
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【著者】新川てるえ(しんかわ・てるえ)
作家、家庭問題カウンセラー、NPO法人M-STEP理事長。1964年生まれ。離婚・再婚経験を生かし97年にシングルマザーのための情報サイト「母子家庭共和国」を立ち上げる。家庭問題カウンセラーとして雑誌やテレビなどで活躍。著書に『シングルマザー生活便利帳』(太郎次郎社エディタス)、『子連れ離婚を考えたときに読む本』(日本実業出版)など。
【著者】田中涼子(たなか・りょうこ)
フリー編集者&ライター。1960年生まれ。育児雑誌や幼児雑誌などを多数手がける。近年はインターネット・サイトの母親向け記事や、教育ソフトの企画・構成にも参加。著書に『女性のための離婚のマネー学』(主婦の友社)など。