『シングルマザー生活便利帳 ひとり親家庭サポートBOOK (新川てるえ・田中涼子著)』より一部抜粋

【厳選】ママスマ編集部 おすすめ書籍を紹介
新たな生活に踏み出したシングルマザーの私たち。しかし、足元を見ればお金、教育、仕事、養育費などなど、不安と悩みは尽きません。それらの悩みに対し各方面の専門家、そして先輩たちが、書籍を通してたくさんの知恵を提供してくれています。ママスマ編集部では、そんな知恵とアドバイスの詰まった書籍を厳選、内容を抜粋して紹介してまいります。

目次

  1. Q思春期の子育てを思うと不安になります
    1. A:片親の役割を果たすサポーター的存在を友人・知人にもとう
  2. Q:再婚したいけど不安です
    1. A:思っていることをぶつけあって、ストレスのない関係をつくる
  3. Q:養育費について教えてください
    1. A:離婚後でもとり決め可能。金額には参考になるガイドラインがあります

Q思春期の子育てを思うと不安になります

(画像=akf/stock.adobe.com)

32歳のシングルマザーです。子どもは10歳の男の子です。いまは素直な息子ですが、これから難しい年頃になると、男親を必要とするのかなって漠然とした不安があります。とくに思春期の時期は、反抗期もあるだろうし、男親にしかわからないこと(性教育)なども、父親がいないことでうまく伝えられないのではと思うと、いまから不安でしかたがありません。

A:片親の役割を果たすサポーター的存在を友人・知人にもとう

男の子も女の子も小学校の高学年ごろから思春期の反抗期が始まり、気持ちも不安定に揺れ動きます。同性ならなんとなくわかる気持ちの不安定が異性に子どもになるとわかりにくくて悩むのは、ひとり親家庭のみならず、子育て中の親が抱える共有の悩みかと思います。同様に父子家庭からも、思春期の女の子への対応について、悩み相談が多く寄せられます。
この時期は確かに難しく、「男は男同士」「女は女同士」で相談したいことも出てくるかと思います。そのとき、同性の父親や母親が近くにいないのはリスクではあります。対策としては、そういった役割を果たしてくれるサポーター的存在になる友人・知人をもつことをおすすめします。
それにはお母さん自身がふだんから人づきあいを大切に生活し、便りになる男友だちをたくさんもつこと。友人家族と家族ぐるみでおつきあいして、友人の夫にサポーターになってもらうのもいいと思います。いまから助言してくれる人を見つけて、「わが子が思春期の時期には相談にのってあげてね」とお願いしておくといいでしょう。
また子どもは自分の力で、子ども動詞で相談したり、身近な大人に相談したり、上手に悩みを解決していける力がありますので、あまりあせらずに、わが子を信じて大きく構えて乗りきってください。

Q:再婚したいけど不安です

結婚を前提におつきあいをしている人がいます。彼は独身で、私の子どもは3歳です。離婚後、元夫と子どもが定期的に面会しています。面会時には、子どもが小さいこともあって同席します。
彼とはつきあいはじめて半年、私の子どもをわが子のように可愛がってくれています。だけど元夫と子どもの面会については反対で、「結婚したら元夫に連絡をとるのも、子どもに合わせるのもやめてほしい」と言われています。
私の頭では、子どもにとっては実の父親とも交流していけがほうがいいとは思っているのですが、そんなことで彼と喧嘩をして、この結婚が駄目になるのが怖いです。
まだ子どもは3歳で小さいので、いまなら彼の実の父親として育てていけるのではないかとも思います。でも、このことを元夫に伝えて理解してもらえるはずもなく、間にはさまれて身動きができない状態です。どうしたらいいでしょうか?

A:思っていることをぶつけあって、ストレスのない関係をつくる

離婚後に前向きに恋愛をして、あなたのように幸せなステップファミリーを目指しているシングルマザーもたくさんいます。お子さんと新しいお父さん、実のお父さんとの関係、難しいですね。
まず考えて欲しいのは、お子さんのためにどうするのがいちばにいのかということです。嘘をついて、再婚する彼を実の父親と信じさせて育てていっても、お子さんがいつかどこかで真実を知るときがかならずきます。そんなときにどうでしょうか?
きっとお子さんは新しいお父さんも受け入れられるし、実のお父さんとも交流していけると思います。あなたもそれがいちばん理想的だと思っているのではないでしょうか?
そのことで意見が合わずに彼と喧嘩をしたくないというお気持ちもわかりますが、子どもにとってどうあるべきなのかをきちんと話しあえないまま結婚して、果たしてうまくいくでしょうか?
ステップファミリーとして結婚し、子育てや価値観の違いを、相手に遠慮して我慢した挙句にまた離婚、というパターンを多く見ています。相手が独身でこちらが子どもを連れての再婚であるとなおさら、「子どもをみてもらっているから」という負い目もあって、対等に意見をぶつけられなかったという話も聞きますが、思っていることをしっかりとぶつけあってストレスのない関係を築いてから再婚を考えたほうがいいのではないでしょうか?
面接については、彼にもいろいろな書籍やホームページなどを読んで「子どもの権利である」と理解してもらったうえで、どうしていくのがいいか、一緒に考えていけるといいですね。素敵な家族をつくっていくためにもがんばってください。

Q:養育費について教えてください

3年前に離婚しました。4歳の子を育てるシングルマザーです。離婚の際に「養育費なんかいらない」と言ってしまい、とり決めをしないで離婚してしまいました。しかし現在、休職中で生活も苦しく、できることならいまからでも養育費をもらいたいと思っています。どんな手順で交渉を進めたらいいですか?また過去に遡って請求することはできるでしょうか?金額については相場がありますか?話しあいにあたっての注意点などがあれば教えてください。

A:離婚後でもとり決め可能。金額には参考になるガイドラインがあります

財産分与や慰謝料とは違って、養育費には時効はありません。お子さんが成人するまで、離れている親にも扶養する義務がありますので、離婚後でも請求することはできます。ただし、過去に遡ってというのが無理です。今後のことをとり決めて、守ってもらうために、債務名義(公正証書や調停調書)の作成をするとよいでしょう。公正証書よりも調停調書のほうが費用的には負担が少ないので、調停をおすすめします。
相手にいきなり調停呼びだしがいくのも気分のいいものではないと思いますので、連絡が取れる状態なら、手紙などで話しあいをしたいということを伝えたうえで、養育費の調停をされるのがベストです。
養育費の金額については、巻末に裁判官がつくったガイドラインがあります。夫の年収と妻の年収で金額が算定できるようになっていますので、参考にされるといいかと思います。ただし、あくまでも参考程度に、おたがいの生活状況に合わせて、納得のいく金額を話しあいでとり決めるのが理想です。
まだ、養育費の支払い状況は日本では非常に悪く、とり決めをしても支払いが継続されているのが2割にも満たないというのが現状です。万が一、支払いが滞った場合には、債務名義があれば間接強制や強制執行という法的手段をとれます。相手が働いていて定期的に収入がある場合には、将来にわたって給料から差し押さえはできるようになっています。
そうはいっても重要なのは、親としての責任感と誠意の問題です。離れて暮らす親がお子さんに対して、しっかりと誠意や愛情をもって責任を果たしてくれるかどうかがポイントです。受けとる側も、お金だけもらって当然というのでは、なかなか難しいでしょう。離婚で夫婦関係は終わっていますが、親としての新たな関係を築いてうかなくてはならないのです。
養育費の調停を申請したところ、相手方からの面会交流の要求をされたというケースも多くあります。そのあたりも覚悟のうえ、お子さんのためにどうあるべきなのかを考え、養育費や面会交流をふくむ、離婚後の親子交流について考えていくべきかと思います。

シングルマザー生活便利手帳

新川てるえ
作家、家庭問題カウンセラー、NPO法人M-STEP理事長。1964年生まれ。離婚・再婚経験を生かし97年にシングルマザーのための情報サイト「母子家庭共和国」を立ち上げる。家庭問題カウンセラーとして雑誌やテレビなどで活躍。著書に『シングルマザー生活便利帳』(太郎次郎社エディタス)、『子連れ離婚を考えたときに読む本』(日本実業出版)など。

田中涼子
フリー編集者&ライター。1960年生まれ。育児雑誌や幼児雑誌などを多数手がける。近年はインターネット・サイトの母親向け記事や、教育ソフトの企画・構成にも参加。著書に『女性のための離婚のマネー学』(主婦の友社)など。

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