
【厳選】ママスマ編集部 おすすめ書籍を紹介
新たな生活に踏み出したシングルマザーの私たち。しかし、足元を見ればお金、教育、仕事、養育費などなど、不安と悩みは尽きません。それらの悩みに対し各方面の専門家、そして先輩たちが、書籍を通してたくさんの知恵を提供してくれています。ママスマ編集部では、そんな知恵とアドバイスの詰まった書籍を厳選、内容を抜粋して紹介してまいります。
著者 成田奈緒子(小児科医・発達脳科学者)、石原新菜(内科医・イシハラクリニック副院長)
自律神経を整えるための最優先事項は「早寝・早起き・朝ごはん」
赤ちゃんのころは、どの子もみんな自律神経が未熟。眠くなっては泣き、おなかがすいては泣き、24時間おかまいなしに親の手を必要とします。自分では何もできない新生児ですが、五感をフル稼働させて刺激を受けとり、脳に情報を送っています。生後4カ月ごろには昼夜の区別がつくようになり、1才ごろには歩けるようになり、少しずつ言葉も出始めます。保育園、幼稚園に入園するころには「まるで小さな大人みたい」と周囲を感心させる子も多いでしょう。
ただ、どんなに大人びて見えても、体の内側や脳は成長途中。自分で自分の生活を律して、コントロールできるまでにはまだまだ時間がかかります。子どもの生活を整えるのは、親の役目です。小学校低学年までは、勉強よりも習い事よりも、基本の生活を大事にしましょう。
「早く起きて!」「ちゃんと残さず食べなさい」「いつになったら寝るの!」
こんなふうに子どもをしかりつけていませんか? 毎日のようにカミナリを落としているのにちっとも直らないと、なかばあきらめモードになっている人もいるかもしれません。でも、もし毎日、お母さんがガミガミ言わなくてはならない状態だとしたら、それは自律神経がきちんと育っていないことが原因かもしれません。
自律神経が働いていれば、お母さんに起こされなくても自分できげんよく目覚めるものです。おなかがすいてたまらないので、朝ごはんもたっぷり食べます。夜になれば自然と眠くなり、ベッドに入自律神経を整えるための最優先事項は「早寝・早起き・朝ごはん」るなり気持ちよく眠りの世界へ吸い込まれていくでしょう。
「そんなの夢みたい!」と思うかもしれませんが、これが動物としての本来の姿。親に「寝なさい!」「食べなさい!」と追いかけ回されている野生動物なんて、どこにもいませんね。生き延びるための本能が発達していれば、親に強制されなくても自分から食べたい、眠りたいと感じ、行動するものです。
では、たくましく生きるために不可欠な本能や自律神経をどう育てるか? 答えはとても簡単です。
早寝早起きを徹底すること。そして朝ごはんをしっかり食べること。あたりまえのようにいわれていることですが、忙しい現代社会ではこれがなかなかむずかしくなっています。塾や習い事などで子どもだって忙しく、大人は仕事に家事に育児にと分刻みで追われるような生活。「優先順位1位は早寝・早起き・朝ごはん!」と肝に銘じていないと、つい就寝時間は遅くなり、睡眠時間を確保するために朝はギリギリまで寝る、という生活になりがちです。
大人はたとえ寝る時間がまちまちでも、睡眠時間が足りなくても、次の日の予定に合わせて目覚ましをセットして起きられます。でも、子どもはそうはいきません。かならず自律神経に影響が出て、不調のサインがあらわれます。それを「やる気がない!」と怒られてしまったとしたら、こんなつらいことはありません。
この章では、朝起きてから夜寝るまでの一日のなかで、どんなシーンで子どもの自律神経が刺激されているのかをチェックしていきます。どれもきょうから始められることばかり! 自律神経にいい生活にシフトすると、子どもは驚くほど変わります。その変化を楽しみに、親子で楽しくとり組んでみましょう。
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成田奈緒子(小児科医・発達脳科学者)
小児科医、発達脳科学者、文教大学教育学部 教授。「子育て科学アクシス」代表。神戸大学医学部卒。『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』(産業編集センター)、『早起きリズムで脳を育てる』(芽ばえ社)など生活リズムや脳育ての著書多数。
石原新菜(内科医・イシハラクリニック副院長)
イシハラクリニック副院長で、漢方医療、自然療法などにより、治療にあたる。わかりやすい医学解説に定評があり、テレビなどのメディアで活躍中。東洋医学にもくわしく、冷えやしょうがに関する著書多数。2児の母。