【厳選】ママスマ編集部 おすすめ書籍を紹介

新たな生活に踏み出したシングルマザーの私たち。しかし、足元を見ればお金、教育、仕事、養育費などなど、不安と悩みは尽きません。それらの悩みに対し各方面の専門家、そして先輩たちが、書籍を通してたくさんの知恵を提供してくれています。ママスマ編集部では、そんな知恵とアドバイスの詰まった書籍を厳選、内容を抜粋して紹介してまいります。

著者 成田奈緒子(小児科医・発達脳科学者)、石原新菜(内科医・イシハラクリニック副院長)

あごを動かしてしっかりかんで食べる

こんないいことが!

  1. 週末は親子で朝ごはんを作ろう
  2. 会話を楽しみながら食べる

唾液には、炭水化物を分解するアミラーゼという消化酵素が含まれています。よくかむことで水分をたっぷり含んだ唾液が分泌され、食べ物とアミラーゼがまざりやすくなります。しっかりかむようにするには、あごを動かすことを意識することが大切です。

自律神経は、内臓の働きをコントロールする神経です。内臓が疲れてしまうと、自律神経の働きも悪くなります。よくかんで胃腸に負担をかけない食べ方をすることは、自律神経を守るためにも大事なのです。

よくかむことの効果は、消化促進だけではありません。あごや味覚、発音、さらには脳までも発達させるといわれています。また、かむ動作は、自律神経やセロトニン神経を刺激する「リズム運動」のひとつでもあります。特に朝は、幸せホルモンであるセロトニンの分泌が高まる時間。朝ごはんをよくかんでしっかり食べることは、強い心を育てることにもつながります。

週末は親子で朝ごはんを作ろう

こんないいことが!

  1. 自分で「食べたいもの」を選べる子になる
  2. 五感への刺激で、脳や自律神経が活性化する

朝目覚めたとき、体はプチ絶食状態。「ちゃんと食べなければ動けない!」というときに、さて何を食べたいか、何を食べるべきか。自分で考え、選ぶ力を身につけさせましょう。

まず週末だけでも、親子でいっしょに朝食を作ってみて。ポイントは、「こんな材料があるけれど、何を作ろうか?」と子どもに選ばせること。カレー、ホットケーキ、ハンバーグ、大人の思惑とは違うメニューを宣言されても「それはダメ」という言葉はぐっと飲み込みましょう。

目的は、早く上手に作ることではなく、子どもの脳と自律神経を育て、生きる力をきたえることです。食材の色を見て、においをかぎ、トントン、グツグツ、さまざまな音を聞いて、でき上がったものを味わう。これほど五感が刺激されることはそうありません。

最終目標は、毎朝、子どもが朝ごはんを作れるようにすること。「お手伝い」ではなく、子どもが主体的に作業できるよう、親は根気強く見守ることが大事です。

会話を楽しみながら食べる

こんないいことが!

  1. 食べることは楽しい、という原始的本能を刺激
  2. リラックスして消化酵素が分泌される

「好き嫌いなく食べてほしい」「残さず完食してほしい」「栄養価の高い食事を食べさせたい」。多くのお父さん、お母さんが食の重要性を意識し、食べさせることに心をくだいています。でも、本来、食べることはもっと原始的で、楽しいことであるはずです。

子ども時代は「おなかがすいた!」がわかること、食べたいものを選んで食べられることの2つが重要。子どもたちには、「栄養があるから食べる」という論理的な発想はありません。野菜のえぐみや苦みは、自然界では毒のサイン。酸味は腐敗のシグナル。無理に食べさせようとするのは、かえって逆効果です。

消化酵素を出すためには、副交感神経を働かせる必要があります。お小言はできるだけ封印し、親子で会話を楽しみながらゆったり味わう習慣をつけましょう。食卓がいつもリラックスできる場所であること、大人がおいしそうに食べている姿を見ることで、しだいに苦手食材も口にできるようになっていきます。

※画像をクリックするとAmazonに飛びます

成田奈緒子(小児科医・発達脳科学者)
小児科医、発達脳科学者、文教大学教育学部 教授。「子育て科学アクシス」代表。神戸大学医学部卒。『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』(産業編集センター)、『早起きリズムで脳を育てる』(芽ばえ社)など生活リズムや脳育ての著書多数。

石原新菜(内科医・イシハラクリニック副院長)
イシハラクリニック副院長で、漢方医療、自然療法などにより、治療にあたる。わかりやすい医学解説に定評があり、テレビなどのメディアで活躍中。東洋医学にもくわしく、冷えやしょうがに関する著書多数。2児の母。