【厳選】ママスマ編集部 おすすめ書籍を紹介

新たな生活に踏み出したシングルマザーの私たち。しかし、足元を見ればお金、教育、仕事、養育費などなど、不安と悩みは尽きません。それらの悩みに対し各方面の専門家、そして先輩たちが、書籍を通してたくさんの知恵を提供してくれています。ママスマ編集部では、そんな知恵とアドバイスの詰まった書籍を厳選、内容を抜粋して紹介してまいります。

著者 成田奈緒子(小児科医・発達脳科学者)、石原新菜(内科医・イシハラクリニック副院長)

子どもが学校を休みたがっても、すぐには否定しない

こんないいことが!

  1. 自律神経の変化を敏感にキャッチできるように
  2. がんばりすぎで心身をこわすことがなくなる

規則正しい生活を送ったら絶対に乱れない自律神経が手に入るかといえば、そうではありません。自律神経は、日々変化するもの。

けれど、ふだん自律神経が安定している子ならば、「なんだかおかしいぞ」と、すぐに体からのアラートをキャッチします。自律神経の働きが悪いと、立っているのがつらくなったり、食欲がわかなかったりするからです。アラートに気づけるのは、自律神経や生存にかかわる“からだの脳”がしっかり発達している証しでもあります。

子どもが「休みたい」と口にしても「熱もないのに休むなんてダメ! 早く支度して!」とせきたてていませんか? いつもは元気に楽しく幼稚園や学校に通っている子どもなら、自律神経の乱れをキャッチしているのかもしれません。頭ごなしに否定せず、具体的にどんな症状があるのか、しっかり聞いてあげましょう。

暑さ、寒さを体感できる時間をつくる

こんないいことが!

  1. 気温変化の刺激で体温調節機能が発達する
  2. 暑さを感じ、汗をかくことで汗腺が発達

エアコンが効いた部屋にばかりいたら、自律神経はきたえられません。暑くても体内から熱を逃がせず夏バテしてしまったり、冬には手先足先が氷のように冷たくなってしまったり。体の機能は使われないと怠けてしまうため、いざというときにうまく働かなくなってしまうのです。エアコンを使うのは悪いことではありませんが、暑さ、寒さを感じられる時間をつくることも子ども時代にはとても大事なことです。

自律神経をきたえるためにするべきことは、とても単純!暑くても寒くても、外に出て活発に動くことです。これだけで、子どもの体は自然に体温調節機能を発達させていきます。

夏はたっぷり汗をかいて体温を下げ、冬は活発に動いて体をあたためる。もちろんこまめに水分補給をする、夏は午前中や夕方、冬は日の高い時間に遊ぶなど、安全に遊ぶための対策は必要です。でも、そこさえ気をつければ、外遊びには自律神経にいい刺激がいっぱい! 走り回って、汗をかいて、子どもは強く育ちます。

ちょっとだけ冒険できる遊びで自律神経を育てる

こんないいことが!

  1. 想定外の刺激に瞬時に対応する力が身につく
  2. 全身を動かす運動で反射神経がきたえられる

子どもを自由に遊ばせていると、ヒヤッとするような場面にもたくさん出くわしますね。つい「転ぶから走らないで!」「そんなところに登ったら危ない!」と止めたくもなりますが、ちょっと待って。自律神経は、生命の危機を感じたときに最もよく発達します。予想外のことがたくさん起こる遊びの時間こそ、自律神経をきたえる格好のチャンスなのです。

自律神経の出発点は“からだの脳”のなかにあります。ここは原始的な生存本能をつかさどる場所。入ってきた刺激に瞬時に反応する体験を積むことで、自律神経や反射神経がきたえられます。転んだり、すりむいたり、痛い思いをすることもあるかもしれません。でも、それも大切な経験です。

もちろん道路では遊ばない、大人がいないところで火遊びをしないなど、ルールは必要です。大人の役目は「けがをしないように見守る」こと。ちょっとの危険には目をつむり、手助けしたい気持ちをぐっとこらえて待ちましょう。

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成田奈緒子(小児科医・発達脳科学者)
小児科医、発達脳科学者、文教大学教育学部 教授。「子育て科学アクシス」代表。神戸大学医学部卒。『子どもが幸せになる「正しい睡眠」』(産業編集センター)、『早起きリズムで脳を育てる』(芽ばえ社)など生活リズムや脳育ての著書多数。

石原新菜(内科医・イシハラクリニック副院長)
イシハラクリニック副院長で、漢方医療、自然療法などにより、治療にあたる。わかりやすい医学解説に定評があり、テレビなどのメディアで活躍中。東洋医学にもくわしく、冷えやしょうがに関する著書多数。2児の母。