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【連載#4】再婚を決めたとき。だれに、どう伝えればいい?

 

『子連れ再婚を考えたときに読む本 』より一部抜粋

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著者 新川てるえ

目次

  1. 子ども、親、きょうだい、元配偶者に伝える
  2. 周囲に再婚家庭であることを伝えるか
  3. 継母であっても、社会から育児を求められる
  4. 先輩ステファに聞く!ステップファミリーをカミングアウトするコツ

子ども、親、きょうだい、元配偶者に伝える

【#連載4】再婚を周りに伝えるとき
(画像=Farknot Architect/stock.adobe.com)

再婚を決めたとき、事前に伝えておかなくてはならない人たちがいます。わが子、親、きょうだい、それから場合によっては元配偶者へもです。
まず伝えるべき相手は子どもです。恋愛期間中から、いずれは結婚を考えていることを伝えてあれば、子ども自身も覚悟しているので、再婚を伝えるときもそう問題にはならないと思います。しかし、親に交際相手がいることも知らずに、ある日突然、親から「再婚する」と言われ、いきなり他人が同じ家に住むことになりストレスを感じつづけた、という子どもの経験談を聞くこともあります。子どもは大人以上に、新しい環境を受け入れる準備期間を必要としています。大人の考えだけで急に生活を変えてしまうような身勝手はやめましょう。そのためには交際期間中から、子どもにも将来のことをきちんと伝えていくことが必要だと思います。
ご両親やきょうだいに伝える場合も、注意が必要です。あとで詳しく書きますが、身内が再婚に反対する場合もあるかもしれません。なぜ反対するのか理由を確認するなど、コミュニケーションをよくとっておきたいところです。 元配偶者に連絡が必要な場合もあるでしょう。たとえば養育費の取り決めがある場合には、再婚後の生活状況によって、減額や増額を相談する必要があるかもしれません。そのときになって「再婚なんて聞いていない」などと言われてもめないためにも、先に知らせておいたほうがいいと思います。面会交流がある場合も、再婚後にトラブルとなりやすいので、先に相談しておいたほうがよいかもしれません。
自分の子どもが元配偶者のもとにいる場合にも、再婚を伝える義務があると思います。離れて暮らしていても、子どもは自分の法定相続人であり、再婚によって相続の割合が変わるからという理由もあります。

周囲に再婚家庭であることを伝えるか

次に、身内以外の周囲の人たちに対して、再婚家庭であることをどのように伝えればよいでしょうか?ステップファミリーを対象に行なったアンケートでは、ステップファミリーであることを周囲にカミングアウトしている人と、相手によっては伝えているという人と、伝えられないという人と、答えが分かれました。
ステップファミリーは、見た目には初婚の家族と変わらないので、ひとり親家庭よりもカミングアウトしづらいようです。「シングルマザーになりました」と言えば離婚したことが簡単に伝えられるのに、「ステップファミリーになりました」と言っても理解されづらいことも、周りに伝えることをためらう理由かもしれません。
言わなくてすむ相手には言わなくてもいいのかもしれませんが、言わずにいると、ふとしたきっかけでストレスを感じることがあります。たとえば、 「お子さん(継子)と似てますね」などと言われたときに、実子ではないと言いだせずストレスを感じることもあるようです。私もよく、継子について「お母さん似ですね〜」と言われるのですが、そんなときに「再婚なので継母ですよ」と伝えると、場の空気が固まることがあります。
ほかにも、継子の予防接種や健診などで、出産の状況や幼いころの様子を尋ねられたとき、わからずに答えられずストレスだったという話もよく聞きます。私の知人の継母は、再婚前の食生活の影響で継子に虫歯が多く、歯科検診で「虫歯は親の責任ですよ」と怒られたとき、実親でないことを言いだせず「すみません」と謝ったといいます。
私も再婚当初、2歳だった継子を予防接種に連れていきました。看護師さんが母子手帳を見て、すませていない予防接種がたくさんあることにあきれ、い。いままで、なにしてたの?」と言われ、 「再婚なので、この子は私の子どもではありません」と言い返したことがあります。
私のように継母であることを口にできる人なら大丈夫だと思いますが、多くの継母は先ほどの知人のように、言いだせないままストレスを感じているようです。あらかじめ母子手帳や家庭調査票に「再婚家庭につき、実母ではありません。子どものことは○歳からの様子しかわかりません」などと記載しておくといいかもしれません。

継母であっても、社会から育児を求められる

継親、とくに継母が、継子の幼稚園や保育園、学校などで実親と同等の責任を求められ、それがストレスになることも少なくありません。
私も継子の保育園に「この子の保護者は父親なので、なにかあったら真っ先に父親に連絡を入れてください」と伝えてあったにもかかわらず、熱が出たりすると父親でなく私に連絡がきて、私が忙しくて電話に出られなかったときに文句を言われたりしました。仕方がないので、園長先生にていねいに手紙を書き、事実婚で養子縁組をしていないため私には継子の法的な保護者責任はないことなどまで説明して、理解してもらいました。
日本はまだまだ子育ての責任を母親ばかりに強いる社会なので、再婚家庭ではとくに継母のストレスが大きいのが現実です。認知度の低いステップファミリーという家族形態を周りに伝え理解を得るには、そうとうな困難があることを覚悟しておきましょう。

先輩ステファに聞く!ステップファミリーをカミングアウトするコツ

ステップファミリーであることを周りにカミングアウトするときのコツを、先輩ステップファミリーに聞いてみました。

・自分が気にしすぎない。ステップファミリーであることに負い目を感じずに、自分の家庭はそれがふつうだと思えば、会話でもふつうに話せますよ。

・知らない方には、「私、継母だから」と気負わずに伝えました。「どう思われるか?」などという考えはもたずに、ただ淡々と事実を伝えることです。

・とにかく明るくアッサリ言っちゃうことでしょうか。自分が言いだすことに抵抗は感じませんが、相手の反応はやはり気になります。

・わざわざ言うのもなんですが、機会があれば積極的に言っちゃいます。あとあと「あれ?」って思われて探られるのも面倒なので。

・これからも長い付き合いになりそうな人には先に言ってしまうと、バツの悪い思いをせずにすむと思います。

・同い年の実子と継子(男の子と女の子)がいるので「双子?年子?」などと聞かれ、どっちにしろ質問攻めになるので、これをきっかけにして伝えることが多いです。

・一番初めに、ステップファミリーだと堂々と言うこと。あとで言うと、タイミングやそれまでの付き合いを考えたりしなくてはならなくなり、かなり面倒なことになるので。

・うちは再婚と同時に家を買って引っ越したので、周りは知らない人だらけ。仲良くなった人から徐々に伝えていますが、びっくりする顔が面白かった。思い出すと、ププッ。

・シリアスになりすぎないこと。こちらがサラッと自然にふるまえば、相手もそんなに気にしないように思います。

・最初に言うのが肝心かな、と思います。仲良くなりすぎると言いだせません。
・うちは実子長女・継子長女・実子長男が年子になるので、学校で「似てない」と言われることが多かったのです。言われたときに、「あ〜、うちは子連れ同士の再婚だから似てないのよ」と、ふつうに言っています。

・セメントベビーが「お兄ちゃんとは似てないね」と言われたりしたとき、許される相手なら「タネが違うから〜」と下ネタでカミングアウトすると、相手も笑い飛ばせるので、おたがい気まずさは少ないようです。あるいは、ふつうに「再婚なんだ」と言って、相手が「え!知らなかった」と気まずそうになったら「じつは新婚なのよ〜」とおちゃらけて言うと、 「あら、いいわね〜」と返しやすいようです(笑)。

・子どもが隠さないことが大切です。子どもの口から自然に周りに伝わっています。

先輩からのアドバイスは、 「早めに、明るく、ありのままを伝える」というのがポイントのようです。

子連れ再婚を考えた時に読む本
新川てるえ(しんかわ・てるえ)
作家、家庭問題カウンセラー、NPO法人M-STEP理事長。1964年生まれ。離婚・再婚経験を生かし97年にシングルマザーのための情報サイト「母子家庭共和国」を立ち上げる。家庭問題カウンセラーとして雑誌やテレビなどで活躍。著書に『シングルマザー生活便利帳』(太郎次郎社エディタス)、『子連れ離婚を考えたときに読む本』(日本実業出版)など。

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