お金・養育費

まずはいくらかかるかを把握しよう。気になる子どもの教育費

 

子どもの養育には、いろいろとお金がかかりますが、中でも大きなものとして教育費があげられます。学校が私立か公立か、大学以上では文系か理系か、など選ぶコースによって、必要な教育費は大きく異なります。はたしてどれくらいかかるものなのでしょう。親なら誰もが知りたいこの教育費について、国や自治体の支援制度もあわせて紹介します。

著者 藤原洋子

目次

  1. 教育費はいくら必要?
    1. 幼稚園
    2. 小学校
    3. 中学校
    4. 高等学校(全日制)
  2. 幼児教育・保育の無償化
    1. 幼稚園、保育園、認定こども園、地域型保育
    2. 企業主導型保育事業
    3. 幼稚園の預かり保育
    4. 認可外保育施設、一時預かり事業、病児保育事業、ファミリー・サポート・センター事業
  3. 就学援助制度
  4. 高等学校等就学支援金制度
  5. 高校生等奨学給付金
  6. 私立高等学校等の授業料軽減制度
  7. 高等教育の無償化
  8. 制度を活用して家計のシミュレーションをしよう

教育費はいくら必要?

タブレット
(画像=miya227/Shutterstock)

子どもが経済的、社会的に自立するまでに、教育費はいくら必要なのでしょうか?文部科学省は、平成6年度から、1年おきに「子供の学習費調査」を実施しています。「学習費」とは、学校教育費、学校給食費、学校外活動費のことです。平成30年度の調査結果は次のようになります。

幼稚園

*公立:22万3,647円 私立:52万7,916円

小学校

*公立:32万1,281円 私立:159万8,691円

中学校

*公立:48万8,397円 私立:140万6,433円

高等学校(全日制)

*公立:45万7,380円 私立:96万9,911円

上記金額をもとに3歳から18歳まで計算すると、すべて公立なら543万5,958円、すべて私立なら1,830万4,926円にもなります。保育園、大学に通う場合は、もっと必要になるでしょう。

こうして見てみると、教育費が不足しないか心配になるかもしれません。しかし、国や自治体では、家庭の経済的な事情にかかわらず、誰でも希望する教育が受けられるように、さまざまな制度が実施されています。それらを確認しておきましょう。

幼児教育・保育の無償化

3歳から5歳までの子どもの教育費については、以下のようにさまざまな制度が実施され、無償化がなされています。これらは、令和元年10月1日から実施されています。

幼稚園、保育園、認定こども園、地域型保育

3歳から5歳のすべての子どもたちと、住民税非課税世帯の0歳から2歳の子どもたちが対象になります。幼稚園は月額2.57万円までを上限に無償化、そのほかは利用料がすべて無償化されます。通園送迎費、食材料費などは保護者の負担となります。この無償化のために必要な手続きはありません。   

企業主導型保育事業

3歳から5歳までの子どもたちと、0歳から2歳までの住民税非課税世帯の子どもたちが対象になります。保育の必要性のある子どもたちの標準的な利用料が無償化されます。無償化の対象となるためには、利用する企業主導型保育施設への書類の提出が必要です。

幼稚園の預かり保育

幼稚園の利用のほかに、月額1.13万円までの利用料が無償化されます。無償化の対象となるには、住所地の市区町村から「保育の必要性の認定」を受ける必要があります。幼稚園を通して申請しましょう。

認可外保育施設、一時預かり事業、病児保育事業、ファミリー・サポート・センター事業

住所地の市区町村から「保育の必要性の認定」を受ける必要があります。3歳から5歳までの子どもたちは、月額3.7万円、0歳から2歳までの住民税非課税世帯の子どもたちは、月額4.2万円までの利用料が無償化されます。「保育の必要性の認定」の要件について詳細は、住所地の市区町村役場へお問い合わせください。

そのほか、就学前の障害児の発達支援を利用する、3歳から5歳までの子どもたちについても、対象施設の利用料が無償化されます。また0歳から2歳までの、住民税非課税世帯の子どもたちは、すでに無償となっていて、変更はありません。幼稚園、保育所、認定こども園を併用する場合は、両方とも無償化の対象となります。

就学援助制度

経済的な理由で子どもを小・中学校へ通わせることが困難な世帯へ、学用品費や修学旅行費、学校給食費などを援助する制度です。

生活保護法に規定される要保護者と、準ずる程度に困窮していると市区町村教育委員会が認める、準要保護者が対象となります。詳細は、住所地の市区町村教育委員会へお問い合わせ下さい。

高等学校等就学支援金制度

高等学校等の授業料負担が軽減される制度で、返還は不要です。日本の国内に住所があり、高専、高等専修学校等を含む高校等に通っている方が対象になります。

支給額は、年額で公立高校が11万8,800円と授業料相当額で、国公立高校は授業料負担が実質無料、私立高校は最大39万6,000円となります。

令和2年4月から、私立高校へ通う生徒への支援金の上限が39万6,000円となり、いままでより手厚くなりました。通信制の私立高校は29万7,000円まで、公立の高等専門学校(1~3年)は、23万4,600円までとなります。2020年以前に入学した生徒も対象になります。

支給を受けられる世帯の年収目安は、国公立高校、私立高校ともに、4人家族で910万円未満の世帯、私立高校の場合は590万円未満であれば、上限額まで支給されます。世帯の人数等で対象となる年収は変わります。申請については学校からの案内をご確認ください。

高校生等奨学給付金

授業料以外の教科書費・教材費などの負担が軽減される制度です。生活保護を受けている世帯、住民税所得割額が非課税の世帯で、高校生がいる世帯の方が対象となります。返還不要の給付金で、高等学校等就学支援金と、それぞれ申請が必要になります。詳細は、保護者の住所地または学校にお問い合わせください。

私立高等学校等の授業料軽減制度

私立高等学校等の授業料の負担が軽減される制度です。私立高等学校等に在学する生徒のいる世帯が対象となります。返還は不要で、高等学校等就学支援金と、それぞれに申請が必要になります。助成金の金額は、対象となる世帯の年収によって異なりますので、詳細は、住所地の都道府県へお問い合わせください。

高等教育の無償化

大学・短期大学・高等専門学校(4、5年生)・専門学校の学費負担が軽減される制度です。令和元年4月1日から実施されます。

利用は、年収目安が4人家族で380万円未満の、住民税非課税世帯とそれに準ずる世帯の学生が対象になります。入学金は最大28万円、授業料は最大70万円が免除されます。

このほか、日本学生支援機構からは、返さなくてもいい給付型の奨学金もあわせて利用でき、最大91万円の支給を受けられます。学校を通じて申請します。

制度を活用して家計のシミュレーションをしよう

教育費の金額と、国や自治体が行っている支援制度をご紹介しました。制度を活用すると、今後必要になる教育費の負担が少なく済むことがわかります。学習意欲があるお子さんが、進学をあきらめる必要はありません。子どもを養育していくにあたり、心配は尽きないと思いますが、さまざまな制度を知り、活用して、現在から将来までの家計のシミュレーションをなさってください。

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