『挑戦女子』より一部抜粋

【厳選】ママスマ編集部 おすすめ書籍を紹介

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過去を忘れるには未来に目標を立てる

過去の栄光ばかり語りたがる人がいます。

「20代の頃、大手企業で働いていたんだよね~」
「元彼とはラブラブだったんだ。もし彼と結婚していたら……」
「昔は今より5キロも痩せていたんだけどね」

過去の話をする人は、「今の自分に自信がない」証拠です。今の自分に納得していないから、過ぎ去った日々を甘美に見つめてしまうのです。

昔話をする人の表情は、ぼんやりとしています。楽しい過去を振り返りたくなる気持ちは、私にも分かります。でも、過去を振り返るよりも、楽しいことがあるんです。

それは、未来を話すこと。

「10年後、自分の事業を立ち上げる」
「次に会う人は運命の彼! たくさん出かけて、おいしいものを食べて、ステキな時間を過ごすんだ」
「1年後はもっとスリムになって、憧れのブランドの服を着るからね」

未来の話は、大きな夢があります。ワクワクしながら語ることができます。楽しいことばかり考えている人はキラキラと輝いていて、目力があり、自然と笑顔になります。私も、つい過去の話をしてしまったときには、すぐに話を切り上げて、未来の話を加えます。そうすることで、気分が一気に明るくなります。

過去に浸らないためには、未来の話を織り交ぜる。ちょっとしたコツです。どうしても過去を振り返ってしまうのなら、現在を飛び越して、未来を見つめてみましょう。

そのためには、夢や目標をもつことです。目標を設定して、その達成に向けて計画を立てることです。できれば、手帳などに目標を書いたり、目に見えるところに夢を書いて貼っておくと、達成は早まります。

少し先の未来さえ見えないときも、あるかもしれません。やる気が出ずにふさぎ込んでしまったり、「今のままでいい」と未来に期待しないことで、やりすごそうとしていたり。あるいは、未来についてまで、絶望してしまうことだってあります。

私もそういう時期を過ごしたので、よく分かります。そして、過去の栄光ばかりでなく、過去の傷を引きずってしまうことも……。

どうしても過去を引きずってしまったとき、私はまず、何を後悔しているのか、自分の心の内をのぞいてみました。すると「できなかったこと」「心残りになっていること」「失敗したと思っていること」など、わだかまりになっているものが見えてきます。
過去を丁寧に掘り下げると、泣きたくなるときもあります。

でも、過去に後悔を残しているのに、「なかったことにしよう」などと考えてはいけないのです。後悔や心残りは、いったん自分の中で正当化さえできれば、価値のあるエネルギーになります。そうやって、未来にシフトしていきましょう。

失恋して落ち込んでいたのに、そのエネルギーを使ってもっといい彼を見つけたり。不当な扱いを受けていた職場を辞め、その怒りのパワーを転職先で発揮し、みるみる出世したり。そういう人も実際にいます。

未来にエネルギーを向けると、パワーが湧いてきます。昨日のことより明日のことを話すと、ワクワクしてきます。未来の自分に目標をもてば、過去を振り返る暇はないくらい、今が充実してきます。

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<著者> 岡本 浩実
メイクアップアーティスト
一般社団法人ソプマ(SOPMA)理事
株式会社モンペルランエンタープライズ取締役社長

1963年、愛知県豊田市生まれ。メイクアップの専門学校で技術習得後、芸能プロダクション専属の先生について2年間、毎日の睡眠3時間という激務で修行する。独立後はメイクアップ、スタイリング、パーソナルカラーという3つの専門分野で活動し、20〜60代の女性から絶大な支持を受ける。30年間で、約1万8000人に個人指導。ユニークな発想、服装、哲学に憧れ、日本中にファンの女性が多数。「挑戦女子」を自ら掲げ、破天荒な生き方を貫いて、趣味の乗馬は1カ月に100時間超。スキューバダイビングは3年で600本ほど、日本および海外で潜っている。