子育て・教育

母子家庭がもらえる奨学金とは?教育資金が足りないときの調達方法もチェック

 

シングルマザーにとって、大きな心配事である「教育資金」。離婚前に貯金できている場合や、充分な養育費をもらえている場合を除くと、子どもの教育資金に対して不安を抱えている人が大半なのではないでしょうか。そんなとき、心強い味方となってくれるのが「奨学金」の存在です。今回は、シングルマザーが知っておくべき奨学金の種類や、奨学金だけでは足りないときの資金調達方法について解説していきます。

目次

  1. 母子家庭が利用できる奨学金って?
    1. 給付型と貸与型の違いについて
    2. 給付型にも貸与型にも母子家庭が優遇されるものもある
  2. 母子家庭向けの奨学金制度は?
    1. 母子家庭向け「給付型」奨学金制度
    2. 母子家庭向け「貸与型」奨学金制度
  3. 奨学金だけでは足りない……。そんなときはどうすればいい?
    1. 生活福祉資金貸付制度
    2. 母子父子寡婦福祉資金貸付金
    3. 国の教育ローンを利用
  4. 奨学金や貸付制度を賢く利用し、養育費の増額も交渉しよう

著者:川西まあさ

母子家庭が利用できる奨学金って?

母子家庭がもらえる奨学金とは?教育資金が足りないときの調達方法もチェック
(画像=paulaphoto/stock.adobe.com)

まずは、母子家庭が利用できる奨学金について確認していきましょう。

給付型と貸与型の違いについて

奨学金は、公的機関である「JASSO(日本学生支援機構)」をはじめ、地方自治体や入学する大学、企業などが実施している制度です。

奨学金には、「給付型」と「貸与型」の2種類があります。給付型とは、「返済の義務がない」奨学金制度のこと。一方で貸与型は、「返済義務のある」奨学金制度のことです。

どちらの制度を利用しても、教育資金を援助してもらえるということに変わりはありません。しかし、それぞれ返済方法や給付基準などに違いがあるので、自分の収入や子どもの学力・将来の収入など、長い目で見て自分たちに合うものを見極めて選択することが大切です。

給付型にも貸与型にも母子家庭が優遇されるものもある

ひとり親として子どもの教育費を準備しなければいけない母子家庭では、奨学金を利用する率が高まるのも自然なことでしょう。しかし、奨学金によっては利用条件のハードルが高く、申し込んだものの利用できなかったというケースもあります。

そこで知っておいて欲しいのが、母子家庭や父子家庭を優遇する奨学金の制度です。シングルマザーの負担を減らすために、母子家庭だからこそ好条件で利用できる奨学金の制度を設けているところもあるのです。

給付型にも貸与型にも母子家庭を優遇する奨学金制度が設けられているので、まずはここからチェックしてみてください。

母子家庭向けの奨学金制度は?

続いて、母子家庭向けとされている奨学金制度について細かく見ていきましょう。給付型・貸与型それぞれ紹介するので、家庭の状況や子どもの希望に合わせて選んでみてください。

母子家庭向け「給付型」奨学金制度

まずは給付型の奨学金制度からみていきます。

▽全国母子寡婦福祉団体協議会 「ひとり親家庭支援奨学金制度」

  • 利用対象者:中学3年生・高校生・高等専門学校に通う学生
  • 応募者資格:母子家庭や父子家庭などのひとり親世帯であること。経済的に、厳しい状況であること。品行が良く、社会貢献に積極的な学生であること
  • 支給月額:3万円
  • 特徴:他の奨学金との併用が可能。各都道府県から4名選抜方式(2020年度実績。年によって人数は異なる。)なので、真面目に勉学に取り組みたいという強い意志が求められる

【参考】全国母子寡婦福祉団体協議会 ひとり親家庭支援奨学金制度

▽JASSO(日本学生支援機構)「高等教育の修学支援新制度」

  • 利用条件:住民税非課税世帯・生活保護世帯・児童養護施設などのサポートを必要とする学生
  • 支給月額:2~4万円
  • 特徴:下宿をするなど、自宅以外の場所から通学する場合には支給額が1万円プラスされる。2020年4月より新制度がスタートし、入学金も免除されるようになった

【参考】JASSO(日本学生支援機構) 第一種(無利子)

母子家庭向け「貸与型」奨学金制度

次は貸与型の奨学金制度を紹介します。

▽JASSO(日本学生支援機構)「第一種奨学金」

  • 利用対象:国内にある大学院・大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)に在学する学生と生徒
  • 応募条件:特に優れた学生及び生徒・経済的理由により修学困難だと判断された人
  • 支給月額:学校の種別、通学形態、入学年度などによって変動する
  • 特徴:無利子。返済方法は、定額返還方式・所得連動返還方式から選択可能

【参考】JASSO(日本学生支援機構) 奨学金の制度(給付型)

奨学金だけでは足りない……。そんなときはどうすればいい?

奨学金の制度を利用しても、子どもの学校にかかる費用が足りないというケースも珍しくないでしょう。だからといって子どもの進学を諦めてしまうのはできるだけ避けたいところです。そこで、奨学金だけで足りない場合の手段として覚えておきたい貸付制度についてご紹介します。

生活福祉資金貸付制度

都道府県の社会福祉協議会によって実施されている「社会福祉資金貸付制度」は、住居のある市区町村の社会福祉協議会へ申請する貸付制度です。低所得者世帯・高齢者世帯・障害者世帯が対象となり、所得が基準を下回っていれば母子家庭も対象となります。

「教育支援資金」というカテゴリで貸付を受ければ、修学に必要な費用だけでなく、入学に必要な修学支度費の貸付も受けられるのが、この制度の特徴です。保証人は不要、無利子で貸付が受けられ、返済の期限は据置期間経過後20年以内となっています。

【参考】厚生労働省 生活福祉資金貸付条件等一覧

母子父子寡婦福祉資金貸付金

厚生労働省では、子どもの修学のための費用が足りないひとり親家庭に対し、修学資金の貸付を行っています。親への貸付には子を、子の貸付には親を連帯保証人に設定。貸付利子は無利子で、償還期間は20年以内です。申請・問い合わせは、各地方公共団体・福祉担当窓口となっています。

国の教育ローンを利用

銀行や消費者金融、信託会社などでも実施されている教育ローンですが、金利や返済期間を考慮して教育ローンを組みたい場合は、国の教育ローンを利用するのがおすすめです。

日本政策金融公庫「教育一般貸付」と呼ばれる国の教育ローンは、350万円以内でローンを組むことができます(海外留学の場合は450万円以内)。利息は固定金利1.70%で、返済期間は最長で15年となっています。また、受験前であっても申し込み可能です。JASSOの奨学金と併用も可能なので、有効活用しやすいと考える人も多いのではないでしょうか。

【参考】日本政策金融公庫 教育一般貸付(国の教育ローン)

奨学金や貸付制度を賢く利用し、養育費の増額も交渉しよう

自分ひとりで子どもの教育資金を準備しなければいけないシングルマザーにとって、どの奨学金制度を利用するのかも大きなポイントとなります。資金が足りないからと子どもの進学を諦めかけている人は、ぜひ一度奨学金制度の比較をして、資金調達可能かどうかを確認してみてください。

また、進学は子どもの養育に関わる問題です。大学進学は生活上の変化となるので、一度取り決めた養育費であっても増額を求める根拠となります。支払義務者に連絡し、交渉することも検討しましょう。

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著者 川西まあさ