子どもが小学校に入学すると「小1の壁」問題が発生するといわれます。「小1の壁」とはどのようなことを指すのか詳しくはわからず、自分にも当てはまるのか不安な方もいるでしょう。小1の壁が発生する原因や、子どもが小学校低学年でも働きやすい環境づくりの工夫などについて解説します。
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目次
「小1の壁」とは?

「小1の壁」とは、子どもが小学校に入学することにより、親の仕事や生活などにおいてさまざまな支障や制約が出る問題のことを指します。
保育園では早朝保育や延長保育を利用でき、仕事と子育てを両立しやすい環境が比較的整っています。一方、小学校に進学すると、放課後は学童クラブ(放課後児童クラブ)を利用することになりますが、利用時間は18時や18時30分までのところが多く預けられる時間が短くなります。
そのため、親がフルタイムで働くことが難しくなり、ライフスタイルの見直しが迫られるケースが増えます。
特定非営利活動法人 放課後NPOアフタースクールの「「小1の壁」に関するWEBアンケート調査結果」によると、子どもが小学校に入学するにあたり、「働き方の見直しを検討した」と回答した人は50.7%でした。また、小学校への入学により「子育ての不安や悩みが増えた」と回答した人は、57.6%と約6割を占めています。
具体的な働き方の見直しでは「職場はそのままで時短勤務にした人」が27.4%、「正社員からパートなどほかの勤務形態に変更した人」が12.4%となっており、約4割の人が時短勤務や非正規雇用へ切り替えている実態が明らかになっています。
見直しの理由としては「仕事と育児のバランスを取るため」「子どもの生活リズムに合わせるため」といった回答が多く見られます。
参考:特定非営利活動法人放課後NPOアフタースクール – 「小1の壁」に関するWEBアンケート調査結果
「小1の壁」が発生する原因
「小1の壁」が生じる原因として、次の点が挙げられます。
・小学校の登校時間と出社時間が重なる
・学童クラブの対応時間が短い
・夏休みなどの長期休みの対策が必要
・宿題のチェックや学校行事などの関わりが増える
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
小学校の登校時間と出社時間が重なる
小学校の登校時間と親の出社時間が重なるケースは少なくありません。一般的に、小学校の登校時間は8時~8時30分ごろのところが多く、さらに早い学校もあります。
一方でフルタイム勤務の出社時間は9時開始が多く、通勤時間を考えると8時前後には家を出るケースが多いでしょう。子どもを自宅に残して出社することは難しいため、登校を見届けてから家を出ると業務開始に間に合わない可能性があります。
学童クラブの対応時間が短い
自治体が運営している学童クラブは、18時や18時30分で閉所するところが多く、保育園時代より預けられる時間が短くなります。
フルタイム勤務の場合、17時30分や18時まで仕事があるうえ、残業が発生することもあります。勤務先から学童までの距離によっては閉所時間に間に合わず、早退や残業回避が必要になるケースもあり、そのためには職場の理解が欠かせません。
夏休みなどの長期休みの対策が必要
夏休みなど学校が長期間休みになる間、子どもの預け先を考える必要があります。学童クラブは夏休みでも開所していますが、保育園よりも開所時間が短かったり、定員が決められていたりするなどの問題があります。
また、送り迎えが必要になるほか、夏休み中は給食が出ないため毎日お弁当やおやつを用意しなければならず、忙しいシングルマザーの負担になると考えられます。
宿題のチェックや学校行事など関わりが増える
小学校では、基本的に毎日宿題が出され、親のサポートが必要になることが多いです。学校からの連絡帳には、親に対するメッセージが書かれていることもあり、確認するなどの対応も欠かせません。
また、小学校に入ると授業参観をはじめ運動会や授業参観などの行事があり、それらは平日に行われることが多いです。PTA役員などの活動を求められることもあり、仕事との両立が難しいケースがあります。
「小1の壁」を乗り越えるための工夫
シングルマザーが「小1の壁」を上手に乗り越えるために、次のような工夫を検討してみてはいかがでしょうか。
・民間学童を活用する
・キッズシッターを利用する
・ファミリーサポート制度を利用する
・「働き方」を見直してみる
それぞれの制度の概要や利用料金の目安、注意点を解説していきます。
民間学童を活用する
民間が運営している学童クラブは、自治体が運営しているものよりも利用時間が長いのが特徴です。自治体が運営しているところは18時や18時30分ほどのところが多いですが、民間なら18時以降の延長預かりが可能です。
ただ預かるだけではなく、学習サポートや習い事といったオリジナルなサービスを行っているところもあり、別途塾や習い事に通う必要がないというメリットもあります。
ただし、利用料金が自治体のよりも高額な点に注意が必要です。具体的な料金は運営している企業・団体により異なりますが、3万円~7万円程が目安となっています。ほかにも、入会金や年会費、延長預かり費などが必要なほか、夏休みといった長期休みには別途数万円の費用がかかることもあります。
民間の学童クラブを利用する際は、費用がどのくらいかかるのかを事前に確認し、収入を考慮して検討する必要があるでしょう。
キッズシッターを利用する
自宅で子どもの預かりを依頼したい場合は、キッズシッターという選択肢があります。キッズシッターとは、仕事で忙しい親に代わって、学校終了後から親が帰宅するまでの間、子どもと対応するサービスです。
おやつや食事の用意、宿題のサポート、話し相手・遊び相手などを行います。子どもも自分の家で過ごせるため、リラックスして親の帰りを待てます。
利用料金は、運営企業・団体により異なりますが、1時間あたり3,000円~4,000円ほどが目安で、依頼日ごとに交通費として1,000円前後が必要となることが多いです。ほかにも、入会金や年会費が必要なところもあります。
ただし、病児保育は対象外のところがあるほか、対応していても追加料金が必要になるところもある点に注意しましょう。
ファミリーサポート制度を利用する
ファミリーサポート制度は公的な子育て支援サービスなため、費用を安く抑えられます。「援助を受けたい人(依頼会員)」と「援助をしたい人(提供会員)」が会員となっており、依頼内容や援助内容でマッチングが行われる仕組みです。
学校の放課後や学童クラブ終了後の預かり、習い事への送迎などに対応しています。
利用料金は自治体により異なり、600円~1,000円ほどが目安となります。17時以降や土曜・日曜などはプラス料金となるケースもあります。
ただし、サポーターが少なくなかなか見つからない、予定の調整が難しい、サポーターの自宅まで迎えに行く必要があるなどのデメリットがあります。
「働き方」を見直してみる
民間の学童クラブやキッズシッター、ファミリーサポートの利用が難しく、入学までまだ時間がある場合は、ワークスタイルの見直しをするのもひとつの方法です。
例えば、リモートワークやフレックスタイムの対応が可能な会社に転職する、現在の勤務先に時短勤務やフレックス勤務の相談をすることなどが挙げられます。フリーランスとして独立可能なら、子育てと仕事を両立しやすいでしょう。
「小1の壁」を迎える前にライフスタイルを見直そう
子どもが小学校に入学するにあたり学童クラブを利用する場合、自治体が運営しているところでは早朝や夕方以降の預かりが難しくなります。ほかの預け方法は料金が高くなることや、利用するタイミングが難しいといった注意点があるため、自分に適した方法を入学する前から検討しておきましょう。