新生活をスタートさせるための新居を決めたら、引っ越しにあたり必要になる手続きについても知っておきましょう。シングルマザーだからこそ利用できる、引っ越しの支援制度などもチェックしておきたいところです。慌ただしさで大切な手続きが抜けたりしてしまわないよう、この記事では引っ越し時のポイントをお伝えします。

シングルマザーが引っ越しまでにしておくこと

新生活でうまくスタートダッシュを切るためには、引越しに伴う必要手続きをきちんと理解しておくことが肝心です。シングルマザーが忘れずに済ませておきたい、4つの手続きをおさらいしましょう。

手続き1:転出届を出し、転出証明書を受け取る

いま住んでいる市区町村とは異なる自治体へ引越しをする際には、まず現住所のある自治体窓口に転出届を提出し、「転出証明書」を受け取っておく必要があります。これは新居のある自治体で、各種申請や手続きをする時に必要になります。どの自治体もおおよそ引っ越し日の14日前から手続きが可能なので、「気づいたら明日が期限だった!」とあせらないよう、余裕のあるうちに済ませておきましょう。

手続き2:児童扶養手当、児童育成手当の転出手続き

続いて、シングルマザーなら忘れてはならないのが児童扶養手当の転居手続きです。「児童扶養手当証明書」と印鑑を持って、転出届と同様に、いま住んでいる自治体の役所と、転入先の自治体の窓口で所定の手続きをします。児童育成手当を受給している場合は、そちらも窓口で伝えましょう。

手続き3:学校、保育園・幼稚園で必要書類を受け取る

子どもが通う学校に引っ越す旨を伝え、在学証明書(保育園・幼稚園は在園証明書)、子どもが小・中学校であれば教科書給与証明書を受け取ります。これらは、引っ越し後、転入先の学校に提出するための書類です。子どもが高校生の場合や、転校先の学校が公立か私立かによっても手続きが異なりますので、引越し前によく検討しておくようにしましょう。

手続き4:郵便局に転出届を出す

郵便局に転居届けを出すと、引っ越し後1年間は旧住所に届いた郵便物を無料で新住所に転送してもらえます。パソコンやスマートフォンで、日本郵便のホームページから申し込むこともできます。

引っ越しの際に利用できる制度

母子父子寡婦福祉資金貸付制度

「母子父子寡婦福祉資金貸付制度」は、満20歳未満の子どもを扶養するひとり親に対し、さまざまな目的で活動資金が借りられる制度です。その中には引っ越しに使える「転宅資金」があり、最大26万円まで3年間借りることができます。保証人がいない場合は年利1%、保証人がいれば無利子で借りられる点が魅力です。

申請は各自治体の福祉担当窓口にて受け付けています。また、支給にあたって審査などに時間がかかることが見込まれるため、早めに準備をしておきましょう。
【参考】内閣府男女共同参画局「母子父子寡婦福祉資金貸付制度」

引っ越し費用の助成制度がある自治体も

定住者を増やしたい地方自治体に限らず、都市部でも、子育て世帯に引っ越し費用を助成する制度を設けているところがあります。

たとえば新宿区は、義務教育終了前の子どもがいる家庭を対象に、同区内での引っ越しまたは親世帯との同居・近居のための引っ越しに対し、助成金を支給しています。ひとり親家庭には、要件が緩和される場合もあるようです。まずはそのような助成制度があるか、転入先の自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。
【参考】新宿区「多世代近居同居助成」、新宿区「次世代育成転居助成」

引っ越し後はすぐに転入先の自治体窓口へ

引っ越しが済んだら新居のある自治体の役所へ行き、転入の手続きをします。児童扶養手当転入届を提出し、児童育成手当の支給があればその申請もします。子どもの医療費に関わる医療助成制度(ひとり親家庭等医療助成制度)も、同時に手続きを済ませましょう。

手続きのため窓口に持参する主なものを以下に列挙しますので、参考にしてみてください。自治体によって手続きに必要な書類が異なる場合もあるので、事前に確認しておくと確実です。

▽引っ越し先の自治体に提出する書類等
・転出証明書
・児童扶養手当証書
・新住所がわかる書類(賃貸借契約書、登記簿など)
・所得証明書・課税証明書(旧居の自治体で発行)
・年金手帳
・本人、子どもの健康保険証
・戸籍謄本
・通帳
・光熱費名義がわかるもの
・印鑑

転入先の子育て・ひとり親世帯支援制度をくまなくチェック

転入の手続きを済ませたら、自治体窓口にて、子育て世帯やひとり親世帯が使える支援制度にどのようなものがあるかを聞いておきましょう。

シングルマザー世帯を対象に、家賃の一部を補助する母子家庭等家賃助成・住宅手当(家賃補助)や、公共交通機関の定期券割引制度や無料乗車券を発行する自治体、家庭ごみ処理手数料や上下水道基本料金減免などの生活支援を実施しているところもあります。

さらに独自の取り組みとして、乳幼児対象の有料育児サービスなどに使える「子育て応援券」を発行(東京都杉並区など)したり、義務教育期間中の給食費・教材費・修学旅行積立まで無償という驚きの支援(山梨県早川町)を提供する自治体もあります。

支援制度の充実と活用は生活の質の向上につながるので、しっかりとチェックしたいところです。余裕があれば、引っ越し先を決める前に情報収拾できるとなおよいでしょう。

メモやリストをつくってスムーズな引っ越しを

以上、引っ越し前後に必要になる手続きや、引っ越しに使える支援制度について説明しました。ライフライン同様に大切な児童扶養手当は、確実かつ迅速に手続きをするため、引っ越し後はすぐに自治体窓口へ行きましょう。児童扶養手当の手続きを済ませることで、子育て・ひとり親家庭支援制度の情報も入手できると思いますが、わからないことがあれば何でも、窓口で聞いてみるとよいでしょう。

実際の引っ越しには住居の退去手続きなども入ってきますので、この内容を参考にメモやリストをつくり、少しでもスケジュールのイメージをしておきましょう。転居がママと子どもの生活向上につながるよう、しっかり情報収集をしながら引っ越しに臨んでください。