感染症の影響もあり、保育園や幼稚園ではなく自宅で長い時間を過ごす子どもが増えています。そんな中で注目が集まっているのが、「オンライン保育」というサービスです。この記事では、オンライン保育の具体的な内容や料金相場、メリット・デメリットなど、気になる点について詳しく解説していきます。
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目次
オンライン保育とは?
オンライン保育とは、自宅などにいる子どもたちに向け、保育士がインターネットを通して絵本の読み聞かせや手遊びなどの保育活動をするサービスのことをいいます。感染症の影響を受け、休園や自粛などを余儀なくされている保育園や幼稚園もいまだに多くみられることから、今後も更なる注目が予想されています。
オンライン保育には大きくふたつの方法がありますので、それぞれの特徴を見ていきましょう。
「遠隔保育」と「録画配信」がある
「遠隔保育」とは、保育士がリアルタイムで絵本の読み聞かせをしたり歌を歌ったりして、子どもと一緒に楽しむことを目的とする保育活動です。子どもの様子を確認しやすく意思の疎通を図ることもできるので、保育園や幼稚園で一緒に時間を過ごしているかのように感じられるという特徴があります。実際にオンライン保育を取り入れている保育園や幼稚園では、この遠隔保育を利用するケースが多くみられます。
一方、「録画配信」とは、保育士があらかじめ絵本の読み聞かせや手遊びなどを録画したものを配信する方法です。一方向からの配信になるので、子どもとコミュニケーションをとりながらの保育活動はできませんが、子どもや家庭の都合の良いときに利用できるという特徴があります。
オンライン保育の内容
オンライン保育では具体的にどのような内容の保育活動が行われているのか、確認していきましょう。
歌、絵本の読み聞かせ
歌や絵本の読み聞かせは、通常の園による生活の中でも毎日のように取り入れられている保育活動で、子どもの健全な情緒の発達に欠かせないものです。絵本の読み聞かせは、絵本を画面に大きく映すことで、子どもたちも見やすく集中してお話を聞くことができます。
手遊び
手遊びは、手や指の運動というだけでなく、視覚・聴覚・触覚などの感覚を刺激するために脳や体の発達に効果的なものとして取り入れられています。保育園による通常の保育活動でも多く活用されており、オンライン保育で取り組みやすいもののひとつです。読み聞かせなどでは飽きてしまう子どもでも、動きのある遊びなら飽きずに続けてくれるでしょう。
手遊びには、保育士の真似をするものやジェスチャーゲーム、人形を使ったものなどさまざまな種類があり、アイデア次第で子どもたちの興味を惹き付けることができます。
身体を動かす遊び
音楽に合わせて保育士のお手本通りに身体を大きく使って運動やダンスをします。身体を動かす遊びは子どもたちも参加しやすく、感染症の影響から自粛生活が続いている中では子どもの運動不足も解消できて一石二鳥です。
このように、オンライン保育では保育園や幼稚園で日常的に行われている活動を多く取り入れていますが、気になるのは料金です。無料で利用できるのか、それとも料金がかかるのか、次章ではオンライン保育の料金相場について解説していきます。
オンライン保育の料金相場
子どもが普段通っている保育園・幼稚園で行っているオンライン保育を受けることができる場合、通常の保育活動の代わりとしてオンライン保育をしていることが一般的であるため、無料で受けられるケースが多いです。オンライン保育はYouTubeやZOOMなどの無料アプリを利用していることが多く、特別に費用がかからないことも理由のひとつです。
一方、オンライン保育を事業として行っているところでは有料になることが一般的で、たとえば1回〇〇円や30分で〇〇円といったように料金が設定されています。
有料のオンライン保育の場合、毎日続けると積もり積もって高額な費用がかかってしまう可能性、普段から慣れ親しんでいる保育士がでてくるわけではないため、子どもが慣れるまでに時間がかかる可能性があります。このようなことを考えると、日常的に通っている保育園や幼稚園によるオンライン保育を受けられることがベストといえますので、まずは園に確認してみるのをおすすめします。
オンライン保育のメリット
子どもだけでなく保護者自身も在宅時間が増えていますが、オンライン保育を受けるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。主な4つの点を紹介します。
仕事に専念しやすい
子どもがオンライン保育を受けている間、保護者は自分の仕事に専念しやすくなることが挙げられます。在宅勤務を余儀なくされることも少なくない状況の中、保護者は仕事をこなしながら子どもの面倒を見る必要があり、子どもの年齢による部分もありますが、なかなか仕事に集中するのが難しいことが考えられます。しかし、子どもがオンライン保育を受けていれば、その間は画面に夢中になってくれるため、集中して仕事を進めやすいのはとてもありがたいといえるでしょう。
生活リズムを整えやすい
在宅生活を長く続けていると、起きる時間や寝る時間が遅くなったり食事の時間がまちまちになったりなど、生活のリズムが崩れがちです。園があれば決まった時間に送迎を行うためリズムを保ちやすいですが、在宅生活では保護者が生活リズムを崩さないように気を付けてもなかなか思うようにはいかないものでしょう。
オンライン保育を活用すると、毎回決まった時間にオンラインで保育士とつながることができるので、朝食や歯磨きの時間なども決めやすくなります。たとえば、9時30分からオンライン保育を受ける場合、8時30分に朝食をとり、9時から着替えや歯磨きをして準備しておくといったように、オンライン保育の時間に合わせて生活リズムを整えやすくなります。
園の先生や友達と会える
保育園は、保護者にとっては自身の仕事中に子どもを預けておくことができる場所ですが、子どもにとってみれば日中の生活の場であり、お友達や保育士との交流を通してコミュケーション能力を育む場でもあります。そのため、オンライン保育だとこれまでのようにコミュニケーション能力を育むことができないのではないか、と心配になる人もいるかもしれません。
先述した録画配信によるオンライン保育の場合は、リアルタイムでやりとりすることができないので、確かにコミュニケーション面では難しい部分があります。しかし、保育園や幼稚園の中にはリアルタイムでのオンライン保育を取り入れているところもあるので、画面を通してお友達や保育士と関わり合いを持つことができます。
慣らし保育にもおすすめ
これから入園を考えている場合、オンライン保育を慣らし保育として活用できるのもメリットのひとつです。慣らし保育とは、入園を希望する保育園や幼稚園に子ども通わせて園内の雰囲気に慣れるための期間をさします。慣らし保育は通常の保育よりも短時間で行われることが多いですが、オンライン保育も1回あたりの時間は短時間であることが多いので、徐々に慣れるという点において最適だと考えられます。
オンライン保育のデメリット
オンライン保育は保護者にとっても子どもにとってもメリットがあることはわかりましたが、一方で気をつけなければならない点・知っておきたい点もあります。オンライン保育を効果的に取り入れるため、ぜひ確認しておきましょう。
通信環境の整備やツール導入が必要
オンライン保育を受けるためには通信環境を整備する必要があります。中には、インターネット環境の設定やサービス導入などといった操作に苦手意識を持つ人もいますが、オンライン保育のための準備としては最低限必要な作業となります。
もしも子どもが通園している保育園や幼稚園で行っているオンライン保育ならば、設定方法を詳しく教えてもらえる可能性があります。また、有料のサービスを利用する場合は、詳しい設定マニュアルがあるものや、サポート体制が充実したものを選ぶことをおすすめします。
子どもの年齢によっては難しい可能性
オンライン保育は1人ひとりの子どもの成長や特性に合わせて作られたプログラムではないため、オンライン保育を受ける子どもの年齢や発達状況によっては内容を理解することが難しい場合があります。言葉がわからなかったりプログラム内容が理解できなかったりすると、その都度、保護者に聞いてくる・後追いしてくるなどが考えられ、画面の前で集中してオンライン保育を受けることは難しいかもしれません。
そのため、子どもによってはオンライン保育があまり効果的でなかったり、保護者の負担が逆に大きくなってしまったりすることも想定しておく必要があります。このような場合は、オンライン保育よりも自宅にベビーシッターを呼んで保育を依頼したほうが保護者にとってストレスが軽くなる可能性があります。子どもと保護者の両方にとって良いサービスを見つけることを目指してみましょう。
オンライン保育で子どももママも有意義な時間を持ちましょう
オンライン保育は、インターネットを介してリアルタイムで保育園や幼稚園での活動ができるサービスです。子どもの発達にとっても効果的であるうえ、保護者にとっても仕事に集中できるなどのメリットがあります。内容や料金を確認し、子どもも保護者も有意義な時間が持てるサービスを探してみましょう。