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離婚届の作成と提出

協議離婚では証人が必要

協議離婚では離婚届には成人の証人2名の署名押印が必要です。証人は満20歳以上であれば、誰でもかまいません。夫側、妻側各1名が一般的ですが、妻側だけ、夫側だけでもかまいません。署名は必ず証人自身にしてもらいます。証人2名が同じ姓の場合、異なる印鑑を使用します。届出人の署名押印も本人が行い、別々の印鑑を使用します。実印である必要はありませんが、朱肉のいらないスタンプ式の印鑑は使えません。

離婚届は原則として夫婦の本籍地または住所地の市区町村役所の戸籍係に提出します。本籍地以外に届け出る場合は、戸籍謄本1通が必要です。

届け出は夫婦どちらか1名でかまいませんが、本人と確認するために運転免許証やパスポートなどが必要な場合があります。訂正などがあったときのために届け出人の印鑑も持参します。郵送も可能ですし第三者に依頼することもできます。

一般的に離婚届は24時間受けつけていますが、実際の手続きは業務時間内に行われるので、夜間や休日・祝日などの提出、郵送では、離婚が成立するのは受付日よりも遅くなることがあります。

子どもの親権

離婚届には子どもの親権者を記入する欄があります。協議離婚では、親権者が決まっていないと離婚届は受理されません。

離婚後の姓

「婚姻前の氏にもどる者の本籍」という欄があります。婚姻の際に姓を変更した側が離婚後も婚姻中の姓を名のりたい場合は、離婚届と同時か離婚成立の日から3カ月以内に「離婚の際に称していた氏を称する届」を提出します。

協議離婚以外の場合

調停離婚、審判離婚、判決(裁判)離婚、認諾離婚、和解離婚、いずれの場合も、それぞれが確定した時点で離婚は成立しますが、離婚が確定した日から10日以内に離婚届の提出が必要です。

提出は原則として申立人が行いますが、申立人が夫の場合、双方の合意で戸籍から抜ける妻が行うこともあります。離婚届の署名押印欄は届出人のみでかまいません。それぞれ必要な書類を添えて夫婦の本籍地または住所地の市区町村役所に提出します。本籍地以外に届け出る場合は、申立人の戸籍謄本が必要です。

離婚届の提出の阻止

役所では意思確認はしない

一時の感情で、つい離婚届に署名押印して相手に渡してしまったものの、すぐに気持ちが変わることもあれば、もう少し、こまかいことについて話し合いたい、と離婚を思いとどまることもあります。

また、市区町村役場の窓口では「離婚届」の提出にあたって、書類に不備があるかどうかは確認しますが、夫婦の離婚の意思や署名が自書であるかどうかの確認はしません。相手がかってに「離婚届」を作成して提出し、受理されてしまうことも現実にあります。

離婚届が受理された時点で、離婚は成立してしまいます。離婚届はいったん受理されると、無効にするには「協議離婚無効確認」の調停、もしくは訴訟という、面倒な手続きが必要です。

「離婚不受理申出」を利用

離婚届に署名したものの提出時には離婚の意思がなくなっている場合(協議離婚の場合)や、離婚届を提出する意思がなく、離婚届にみずから署名押印していない場合など、離婚届の提出を阻止したいときは「離婚届不受理申出」の手続きをします。

本籍地の市区町村長に提出

「離婚届不受理申出」というのは、相手が離婚届を提出しても受理されないようにするための手続きです。

「不受理申出書」に申し出る本人が記入し、署名押印し、夫婦の本籍地の市区町村役所に提出します。「離婚届不受理申出」は、本籍地以外でも受けつけはしていますが、その場合も申出書のあて先は、必ず本籍地の市区町村長にします。本人以外や郵送では受けつけません。用紙は最寄りの市区町村役所の戸籍係で手に入ります。

離婚確定後は取下書を

「離婚届不受理申出」の有効期間は申し出をした日から「不受理申出取下書」を提出するまでの間で、無期限です。申し出を取り下げる場合は、申し出た本人が取下書に記入し署名して、申出書と同じ印鑑で押印します。離婚が正式に決まり「離婚届」を提出することになった場合は「不受理申出取下書」を提出したあと、「離婚届」を提出します。

離婚届をかってに提出されたら

「離婚無効」の調停を申し立てる

協議離婚が成立するためには、離婚届を提出する時点で夫婦双方に離婚する意思があることが必要です。夫婦げんかがエスカレートした勢いで離婚届に署名押印したものの、自分は離婚する気持ちがないのに、相手が届け出てしまった、ということもあるでしょう。また、相手がかってに署名押印をして離婚届を提出して受理されてしまうということも現実にあります。

離婚届が受理されれば、戸籍には協議離婚と記載されます。協議離婚の記載がある戸籍を訂正するには、家庭裁判所に「協議離婚無効確認」の調停もしくは訴訟を行わなければなりません。

調停では、夫婦の間で提出された離婚届が無効である、という合意ができ、家庭裁判所が事実の調査をしたうえ、合意が正当であると認められれば、離婚は無効になり戸籍を訂正することができます。

申し立てができるのは妻や夫とその親族などです。相手の住所地の家庭裁判所、または当事者同士が合意のうえ決めた裁判所に申し立てます。申し立てには、申立書1通と申立人と相手方の戸籍謄本、離婚届(協議離婚)の写しが必要です。その写しは、市区町村または法務局に謄本の交付を申請します。手数料1200円と連絡用の郵便切手代がかかります。

かってに離婚届を提出した相手がすでに第三者と再婚をしている場合は、あわせて、相手とその第三者との「婚姻取り消しの調停」を申し立てることも必要です。

離婚無効の判決を得る

調停で相手が離婚届の無効を認めない場合は、訴訟を起こします。訴訟では、離婚する意思がなかったことを主張し、その事実を立証しなければなりません。離婚無効の判決を得なければ、離婚届を無効にすることはできません。

令和版 離婚ハンドブック

著者 比留田 薫

弁護士。1981年慶應義塾大学法学部法律学科卒業。89年弁護士登録。同年より大原法律事務所に所属。相続、離婚、遺言書作成、破産、任意整理など、民事全般を扱う。東京弁護士会所属。監修書に『最新版 相続ハンドブック』『必ずよくわかる! 離婚の手続き・すすめ方・お金』(以上主婦の友社)など。

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