【厳選】ママスマ編集部 おすすめ書籍を紹介

新たな生活に踏み出したシングルマザーの私たち。しかし、足元を見ればお金、教育、仕事、養育費などなど、不安と悩みは尽きません。それらの悩みに対し各方面の専門家、そして先輩たちが、書籍を通してたくさんの知恵を提供してくれています。ママスマ編集部では、そんな知恵とアドバイスの詰まった書籍を厳選、内容を抜粋して紹介してまいります。

式にかぎらず、なんらかの儀式を行なってみる

アメリカではファミリーメダリオンというペンダントを交換するセレモニー(儀式)があります。ファミリーメダリオンは重なりあった3つの輪をかたどったもので、2つの輪は結婚を、3つ目の輪は家族における子どもの重要性を表しています。夫婦で交わしたり、お子さんにプレゼントしたり、いろいろな使い方があるようですが、新しい家族となるメンバーでペンダントを交わすのは、思い出に残ると思います。

日本には、再婚のセレモニーで定番化されたものはまだありません。知人のブライダル・プランナーから、これまでは再婚の場合、式を挙げずに入籍だけする人が多かったけれど、最近では式を挙げるカップルも増えてきているという話を聞きました。日本でも「再婚ならでは」というセレモニーをそろそろ企画したほうがよいと思います。

先輩ステップファミリーに聞いてみたところ、結婚式は挙げないまでも「ブライダル写真を撮りました」「新婚旅行に行きました」「身内だけで食事会をしました」など、自分たちなりに考えて、なんらかのセレモニーを行なった家族が多いようです。

子どもが新しい家族を実感するきっかけにもなる

私は4度結婚していますが、初婚のときはできちゃった婚で、結婚式を挙げずに入籍だけしたので、再婚では結婚式を挙げました。式を挙げることで周りに責任を宣言したような厳粛な気持ちになり、セレモニーの大切さを実感しました。そんな経験から、再婚でもなんらかの方法でセレモニーをやったほうがいいと思っています。

4度目の結婚のときは式は挙げませんでしたが、写真館でブライダル写真を撮り、そのまま新婚旅行のような気分で近くのホテルに宿泊し、夜は夫と2人きりでガーデン・ジンギスカンでディナーを楽しんだのが、ひとつのセレモニーとなりました。

子連れ再婚で式を挙げる場合によく聞かれるのは、子どもの席のことです。人によってさまざまで、新郎新婦の席に子どもも座る場合もあれば、親族席に座る場合もあるようです。また、ウエディングロードを新婦が子どもと手をつないで歩く結婚式もあるようです。これといった決まりがあるわけではありません。

どんなかたちにせよ、セレモニーというのは心構えを再確認するきっかけになります。子どもたちも親の結婚式に出席したほうが、新しい家族の一員になることを実感できます。小規模でもいいので、家族のためのオリジナルのセレモニーをぜひ考えてみてくださいね。

※画像をクリックするとAmazonに飛びます

【著者】新川てるえ(しんかわ・てるえ)
作家、家庭問題カウンセラー、NPO法人M-STEP理事長。1964年生まれ。離婚・再婚経験を生かし97年にシングルマザーのための情報サイト「母子家庭共和国」を立ち上げる。家庭問題カウンセラーとして雑誌やテレビなどで活躍。著書に『シングルマザー生活便利帳』(太郎次郎社エディタス)、『子連れ離婚を考えたときに読む本』(日本実業出版)など。