【厳選】ママスマ編集部 おすすめ書籍を紹介

新たな生活に踏み出したシングルマザーの私たち。しかし、足元を見ればお金、教育、仕事、養育費などなど、不安と悩みは尽きません。それらの悩みに対し各方面の専門家、そして先輩たちが、書籍を通してたくさんの知恵を提供してくれています。ママスマ編集部では、そんな知恵とアドバイスの詰まった書籍を厳選、内容を抜粋して紹介してまいります。

前もって、予定や目安を伝えよう

公園や子育てひろばで遊んでいるとき「帰るよ!」と言っても、なかなか帰ってくれなくて困ることがあります。このときの親の気持ちは、「早く帰って食事の支度をしたいのに」という感じでしょうか。

また、家で遊んでいて夕飯ができたとき「ご飯だから、片づけて!」と言っても、ずっと遊び続けているなんてことも……。親としては「早く夕食を終わらせて片づけたいのに……」または「夕食のあとは、お風呂に入れないといけないのに、どんどん寝かせる時間が遅くなっちゃう……」というところでしょう。

では、親との思いとは反対に、このときの子どもの気持ちを考えてみましょう。「だっておもちゃで遊ぶのが楽しいんだもん」「だって、もうちょっとでブロックが完成するのに」「やっと楽しくなってきたところなのに、もう片づけないといけないの?」という感じでしょう。

ママやパパは、時間軸の中で、これをやったあとはこれをやってと、しっかりと計画しているわけでなくても、ある程度想定して動いています。

でも、子どもには、自分の時間に枠をつくる必要がないので、楽しかったらずっと遊びたいわけです。もちろん、遊び飽きてきたタイミングなら「もう帰ろうか」と問いかけると、「うん」と素直に応じてくれるかもしれませんが。

子どもからしてみると、親からの声がけは、突然のこと。子どもは急に言われても動けません。自分のペースで遊んでいたのに、急に中断や終了を言われても、遊びが楽しかったらスムーズに受け入れがたいものです。そうはいっても、親としては家のことなどやることがいっぱい。1日のタスクをこなしていかなくてはなりません。

そんなときは、事前に目安を伝えましょう。「○時になったらご飯だから、もう少ししたら片づけ始めよう」とか、時計がまだ読めないなら「針が横になったら、おうちに帰る時間だからね」と伝えておくなどです。

大人でもそうですよね。急に夕方「この仕事、今日中にやっておいて」と言われるよりも、事前に「明日、この仕事があるから、心の準備をしておいて」と言われるほうが受け入れやすいでしょう。

イライラしやすいときを知って、対処しよう

イライラを爆発させないために必要なのが、自分がイライラしやすいときを知ること。朝が弱くて低血圧でイライラ、寝不足のとき、忙しいとき、時間が限られているときなどイライラしやすいときは、人によってさまざまです。私はおなかが空くと集中力がなくなったりイライラすることがあります。

イライラしやすいときを知っておきましょう。この場合もノートなどに一度いつイライラするのか書き出してみるのがいいかもしれません。知っておくだけでも、「ああ、今はイライラしやすいときだな」とちょっと冷静になることができるでしょう。

そして、対処できることなら対策をしておきましょう。私のようにおなかが空くとイライラする場合は、食事の時間を規則正しく確保しておくとか、食べられないときのためにサッと食べられるおやつを持参しておくとか。また、寝不足の場合は、一時預かりなどを利用して、その間にお昼寝して睡眠時間を確保するとか。家事が忙しい場合は、パートナーとシェアできるものがないか相談したり、お互いに忙しければ食洗機や自動掃除機を購入するなども一案です。

経済的に余裕があれば、定期的にハウスキーピングなどを利用する方法もあります。日によっては、今日は食事をつくるのは無理とあきらめて、総菜を買ってくる、出前を頼む、外食するなどの方法もあるでしょう。働いている場合、仕事が忙しく、家での時間が取れなくてイライラするなら「早く帰る」ためにできること、働き方を効率化するなど見直してみましょう。

朝の支度の時間が限られていて、その間に子どものお世話をしなければならず、支度が回らないなら、もう少し早起きして朝時間をゆっくり取るのも一案です。

イライラすると、余計に時間がかかったり、あわてて忘れ物をしてしまうこともあります。自分のイライラしやすいときを知って、対処しておきましょう。もともとイライラしていると、怒りの沸点が低くなり、子どものちょっとした行動にすぐ怒りが爆発してしまうことがあります。普段からなるべくイライラしない生活を送れるよう心がけましょう。

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【著者】 高祖常子(こうそ・ときこ)
子育てアドバイザー。育児情報誌miku編集長。認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、NPO法人ファザーリングジャパン理事など多数の子どもの人権を守るための委員を歴任。所属学会は、日本子ども虐待防止学会、日本子ども家庭福祉学会など。

東京都出身。短期大学部卒業後、株式会社リクルートで約10年、学校・企業情報誌の編集にたずさわり、妊娠・出産を機にフリーに。第1子を生後3カ月の時に先天性の心臓疾患で亡くし、その後男2人、女1人の子宝に恵まれる。子育て中に必要で安心できる育児の情報に触れることが困難であったため、夫と共に育児のWEBサイト「こそだて」を2000年に立ち上げる。その後、2005年に無料の育児情報誌mikuの編集長となる。

現在はmikuをはじめ、育児誌を中心に編集・執筆を続けながら、これまでに2万以上の家族が参加した子ども虐待防止と、家族の笑顔を増やすための講演活動も行う。また、複数の地方新聞にて「育児コラム」の連載、オールアバウト「子育て」ガイドとして記事を執筆。編集長を務める育児情報誌miku(季刊)は、現在全国の病院、子育て支援施設などで配付され、発行部数は13万部に上る。幼稚園教諭、保育士などの資格を持っている。編著に『ママの仕事復帰のために パパも会社も知っておきたい46のアイディア』(労働調査会)、『パパ1年生』(かんき出版)などがある。