【厳選】ママスマ編集部 おすすめ書籍を紹介

新たな生活に踏み出したシングルマザーの私たち。しかし、足元を見ればお金、教育、仕事、養育費などなど、不安と悩みは尽きません。それらの悩みに対し各方面の専門家、そして先輩たちが、書籍を通してたくさんの知恵を提供してくれています。ママスマ編集部では、そんな知恵とアドバイスの詰まった書籍を厳選、内容を抜粋して紹介してまいります。

叱らないですむ生活環境づくり

感情的にならないように親自身の心と体を整えたら、今度は生活環境に目を向けてみましょう。

「いつも叱ってばかりでイヤになります」と聞くことがよくあります。「たとえば、どんなこと?」と聞くと、「ダメって言っているのに、危ないものにすぐに触ろうとするんです」と答える2歳のお子さんのママ。ダメだというのに、子どもが何度もやるのには理由があります。

①まだ理解できない
危ないから触っちゃいけないと言われても、そもそも「危ない」というのが、どういうことかわからないのかもしれません。
②すぐ忘れちゃう
「なんかママ怒ってたな」「いけないことなんだな」とそのときは思うけれど、すぐに忘れてしまって、またやってしまうケース。まだまだ記憶や学習が定着していない時期。
③ママやパパの反応がうれしい
触ろうとすると「ダメ」って、ママやパパが近寄ってきてくれるのがうれしくて、遊びとして楽しんでいる場合もあります。
④とっても面白そう!
たぶんそれだけ、気になる興味深いものなのでしょう。大人が使っているのをみて、とっても面白そう、自分もやってみたいとますます興味がふくらみ、手に取りたくなります。

というように、子どもからしてみれば、とても素敵だったり、「何かな?」と気になったり、触りたくなってしまうから、何度も触ってしまうのです。開けられない棚の中にしまう、手が届かない位置に置くなど触れないように工夫しましょう。

ただし、見える位置にあればあれ取って欲しいと指さすこともありますし、それを取ってもらえないとダダをこねたり、かんしゃくを起こすこともあるでしょう。どうしても触って欲しくないなら、視界に入らないようにして、トラブルを回避するのが一番です。

これと同じように、買い物に行くと、いつもお菓子を買ってと子どもがダダをこねて困る場合。この場合も、環境で回避する方法があります。お菓子売り場を通らないということ。見るから買って欲しくなるので、買い物をスーパーではなく、八百屋さんや肉屋さんで済ませましょう。または事前に「お菓子は一つだけ」と約束してから、買い物に行くのもおすすめです。

ちょっと離れるだけでも声がけしよう

ちょっとママの姿が見えないと大泣き。トイレにもおちおち行かれない……。なんてママも多いのではないでしょうか。

乳児の場合は、まだ状況を理解するのが難しいですが、それでも無言でいなくなるのではなく、「ママちょっと、トイレに行って来るからね」と言って、「戻ってきたよ」と赤ちゃんに話しかけてみましょう。

そんなことを繰り返しをしている中で、もちろん赤ちゃんは「ママはトイレに行っているんだ」という認識まではできませんが、「ママはいなくなっても、またすぐに戻ってきてくれる」ということが自然にわかり、信頼関係が育まれ、少しの時間なら待つことができるようになります。

おじいちゃん、おばあちゃんに預かってもらうときや、託児のとき、まだわからなくても「ママは○○に行ってくるよ。夕方に帰るから待っててね」などとちゃんと伝えるようにしましょう。大好きなママがいつの間にかいなくなってしまうことは、赤ちゃんにとってもとても心配なこと。そのままママと会えなくなってしまうのでは困りますよね。だから泣いたりぐずったりするのです。

まだわからないと思っても、別なところに行く場合は赤ちゃんや子どもに声をかけましょう。ママやパパの姿が見えなくなっても、また絶対に戻ってきてくれるという信頼関係が育まれてくると、ママやパパがいない時間も安心して過ごせるようになっていきます。

少しの時間でも目の前からいなくなるときは、声をかけて、戻ったら笑顔を見せましょう。

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【著者】 高祖常子(こうそ・ときこ)
子育てアドバイザー。育児情報誌miku編集長。認定NPO法人児童虐待防止全国ネットワーク理事、NPO法人ファザーリングジャパン理事など多数の子どもの人権を守るための委員を歴任。所属学会は、日本子ども虐待防止学会、日本子ども家庭福祉学会など。

東京都出身。短期大学部卒業後、株式会社リクルートで約10年、学校・企業情報誌の編集にたずさわり、妊娠・出産を機にフリーに。第1子を生後3カ月の時に先天性の心臓疾患で亡くし、その後男2人、女1人の子宝に恵まれる。子育て中に必要で安心できる育児の情報に触れることが困難であったため、夫と共に育児のWEBサイト「こそだて」を2000年に立ち上げる。その後、2005年に無料の育児情報誌mikuの編集長となる。

現在はmikuをはじめ、育児誌を中心に編集・執筆を続けながら、これまでに2万以上の家族が参加した子ども虐待防止と、家族の笑顔を増やすための講演活動も行う。また、複数の地方新聞にて「育児コラム」の連載、オールアバウト「子育て」ガイドとして記事を執筆。編集長を務める育児情報誌miku(季刊)は、現在全国の病院、子育て支援施設などで配付され、発行部数は13万部に上る。幼稚園教諭、保育士などの資格を持っている。編著に『ママの仕事復帰のために パパも会社も知っておきたい46のアイディア』(労働調査会)、『パパ1年生』(かんき出版)などがある。