お金・養育費特集

養育費を払ってもらえない……もしものときの対処法ステップ1・2・3

 

離婚後に1人で子どもを育てていくことになったら、今後の生活費や教育費などお金のことが気がかりだという人も多いことでしょう。なかでも子育てに必要な養育費は重要なお金ですが、実は、別れた相手から毎月受け取る約束をしていたのに、あとから「お金が振り込まれていない!」とトラブルになってしまうケースは少なくありません。もし、養育費を受け取れなくなった場合、どうすればよいのでしょうか。

著者 馬場愛梨

養育費の実態とは?約2割の父親しか養育費を支払っていないというデータも

養育費を払ってもらえない……もしものときの対処法ステップ1・2・3
(画像=Nejron Photo/Shutterstock)

厚生労働省が2016年に行った「全国ひとり親世帯等調査」によると、「養育費の取り決めをしている」と答えたのは母子世帯で約42.9%、父子世帯で20.8%でした。

さらに詳しく見ると、母子世帯で「現在も養育費を受けている」と答えたのは24.3%、「養育費を受けたことがある」が15.5%、残りとなる半数以上の人は「養育費を受けたことがない」という結果でした。父子世帯では「養育費を受けたことがない」が86.0%と、圧倒的多数を占めました。

仕事と子育ての両立が大変なひとり親にとって、相手から受け取れる養育費は家計の頼みの綱となるはずです。けれども、実際に養育費を受け取れている人は少ないということがデータからわかります。

養育費を請求したいときの対応方法

養育費は子どものためのものなので、もし離婚するときに取り決めをしていなかった場合でも、必要があれば請求することができます。これから養育費を請求したい、事前に約束していたのに受け取れない、最初は受け取れたのに途中で途絶えてしまった……。これらへ対応する方法をステップに分けて見ていきましょう。

ステップ1:自力で元夫と話し合う(難しいときは次のステップへ)

まず考えられる方法としては、元夫と話し合うことです。できれば離婚前に養育費の金額、支払期間、支払時期、振込先などを具体的に決め、書面に残しておきたいところです。公証役場で公正証書を作成しておくのが理想的です。

そうはいっても、話し合いが難しいケースもあるでしょう。そんなときは泣き寝入りせず、以下の相談へ進みましょう。

ステップ2:養育費相談支援センターに相談する

国が設置している「養育費相談支援センター」では、養育費の取り決め方法や支払いを確保するための手続きについての相談受付を行っています。窓口に直接出向くことができなくても、電話相談やメール相談も可能ですので、困ったり迷ったりしたときは尋ねてみるとよいでしょう。

また、地方自治体の「母子家庭等就業・自立支援センター」でも養育費についての相談ができます。養育費専門相談員の存在や、家庭裁判所などを訪れる際の同行支援、そのほかにも子どもの保育サービスや仕事に役立つスキルの講習などさまざまなサポートが受けられます。

ステップ3:弁護士に依頼する

どうしても話し合いができない、約束を守ってもらえないといったときは、弁護士に依頼して法的な手段を取るという選択肢もあります。家庭裁判所に養育費の調停の申し立てをするなど、手順を踏めば強制的に相手の財産を差し押さえて養育費の分を確保する「強制執行」も可能です。

弁護士に相談するには高額な費用がかかりそうな印象ですが、収入等の条件を満たせば無料で相談できる「法テラス」もあります。福岡県の「養育費・ひとり親110番」のように、無料で弁護士に電話相談ができる自治体独自のしくみを整えているところもあるので、一度ぜひ問い合わせをしてみましょう。

養育費保証サービスを使って事前に備えておく

近年、保証会社と契約することで養育費の未払いに備えることができるようになりました。自分と元夫の間に保証会社を挟んでおくことで、相手と直接やりとりすることなく、自動的に引き落としと振り込みが行われます。

もし未払いが発生した場合でも、相手に代わって保証会社が養育費を立て替えて支払ってくれるので安心です。相手への督促や回収も保証会社が行ってくれます。保証料(利用手数料のようなもの)は必要ですが、自治体によっては保証会社の利用に補助が出るところもありますので、検討の余地はあるでしょう。

養育費をあきらめない!できることをやりきろう

養育費を受け取ることは、子どものために法律上認められた立派な権利です。もらっていない人が多いからといって、泣き寝入りする必要はありません。実はあまり知られていないだけで、相談できる先も対処できる方法もたくさんあります。

いまは大変かもしれませんが、大切な子どもが社会に出て自立するまでしっかり育てられるよう、親としてここはなんとか踏ん張りたいところです。あきらめずに、子どものためにできることを見つけて取り組んでみましょう。