『20歳からはじめる 女性の「幸せキャリア」のつくり方』より一部抜粋

【厳選】ママスマ編集部 おすすめ書籍を紹介

新たな生活に踏み出したシングルマザーの私たち。しかし、足元を見ればお金、教育、仕事、養育費などなど、不安と悩みは尽きません。それらの悩みに対し各方面の専門家、そして先輩たちが、書籍を通してたくさんの知恵を提供してくれています。ママスマ編集部では、そんな知恵とアドバイスの詰まった書籍を厳選、内容を抜粋して紹介してまいります。

いつも最高の自分を発揮するための「常備薬」を持つ

落ち込みから回復する方法

不調(不機嫌=マイナス)を感じたときに、どこでもできる簡単な回復方法を知っていれば、落ち込みの時間が短く、浅くなります。自分なりの方法を「常備薬」のように持っておくといいですね。

【食べ物】やる気や集中力を上げると言われるドーパミンを生成する「チロシン」が豊富なのは動物性食品、バナナ、ビーツ、りんご、アーモンド、ごま、チョコレート、緑茶などです。

【散歩】環境と時間が許せば3分でも5分でも歩きましょう。エスカレーターではなく階段、一駅歩くなど。運動すると、新たな脳細胞がつくられると言われています。

【アクション】身体の動きと感情は連動しています。1人なら万歳する、ぴょんぴょん飛んでみる、大きく伸びをするなど。誰かと一緒なら、思い切りほめる、拍手をする、大声で笑うなど。

【瞑想】まずはゆっくりと鼻で深呼吸。「これ以上無理」というところまで息を吐き、ふっとゆるめると、自然に息が入ってお腹が膨らみます。この呼吸を意識しながら3分程度やってみましょう。

これらは、あくまで「治療」にすぎません。いつも最高の自分でいるには「予防」も欠かせないもの。「ご機嫌な自分でいる」と決め、そうであり続けることです。

なぜ「最高の自分」でなくてはならないか

ここまでずっと読んできたら、おそらくこう思っているかもしれませんね。

「別に、最高の自分でなくても、普通でいいわ」と。

「モスじい」「モスばあ」って、知っていますか?

「モスバーガー」で働く高齢者の愛称です。若者の店のイメージがあるファストフードですが、新宿区のある店舗では、従業員の半数以上が60歳以上だそうです(日本経済新聞より)。高齢者の採用は約4年ほど前から。最初は「年金と給料で生活にゆとりができる」と高齢者本人のメリットが紹介されました。

パイオニアが楽しそうに働く姿を見て次第に人数が増え、「大学生を採用しづらい時間帯に欠かせない存在」となり、高齢者も店舗を利用しやすくなり、売上も伸びたのだそうです。しかも、大学生スタッフの人生相談に乗り、職場は和気あいあい、と革新的 !!

実は、第一号の高齢者が応募したきっかけは「店に高齢者がいたので、自分でも大丈夫だと思ったが、実際はお客さんだった」という勘違い。でも、キータッチやつくり方などを必死で覚えて挑戦したとか。その勇気ある取り組みが次の多くの人に影響を与え、社会をも動かしているのです。

あなたが輝くのは、あなた自身のためばかりではありません。あなたは気づかなくても、その姿に励まされる人、何かを感じる人がいる。だからいつも最高の自分でいてほしい。若くても、大きな実績ではなくても、小さな貢献をしている。それは、あなたが生きている証なのです。

他人が言うことを気にしない

女性が求められるフルコース

「仕事がデキる女性」「可愛い恋人」「尽くす妻」「よい嫁」「賢い母」「親孝行な娘」。

そして、「輝く素敵な女性」。女性に求められる7役は、フルコース並みです。

もしかしたらあなたはいままで、ある程度順調に歩んできたかもしれません。学校では成績が良いほう、入社時には「男子より、女子のほうが優秀」と言われ、「頑張ればできる」という実感、「もっと頑張らなければ」という意欲も持っていることでしょう。

でも、この7つは「合格」「不合格」が明快でないために、あなたをズッシリと悩ませます。

「多様化」だからこそ、多様な声に備える

他人は、そのときに感じたままのことを簡単に口にします。自分の立場で。自分の利害関係のままに。決してあなたの人生に責任を持っているわけではありません。

評論家は「社会が変わるべき」「子育てに理解を」と言いますが、すべての人があなたの生き方を理解して賞賛し続けることなど、どこまでいってもあり得ないのです。

生き方も考え方も多様化する時代だからこそ、多様な意見を聞き流す忍耐力を鍛えておくことが必要ですね。「はいはい」と笑って耳栓をして、自分を励ましながらいきましょう。

母親、友人は相談相手にはならない

昼下がりのカフェ。60代の女性同士の会話です。

A「ウチの娘。もうすぐ40歳になるのに仕事一途。早く結婚して孫でもつくってくれないかしら」

B「あら、お宅は総合職でご活躍じゃないの。ウチは貧乏な同級生と結婚して子育てしながらパート。何のために大学まで出したのか…。可哀相だから手伝いに行ってるわ」

A「あら、近くに住んでいるからいいじゃない。ウチなんか、男性に負けないように働きなさいと言い聞かせてきたから、海外転勤もあったし、ほとんどオヤジよ」

B「ウチは学生時代は優秀な子だったから、もっと活躍するかと思ったんだけど……。でも、将来は私たち夫婦の面倒を見てくれるから安心だわ」

母親は、確かにあなたの幸せを願う応援団です。でも一方で「働くことを諦めた」世代で、娘は母親の「作品」。マルチな方が誇らしい。だから、バリバリ働いて欲しい。

でも夢を実現したり、母親を越えたりする娘はねたましい。世間並みに結婚、出産してほしいという複雑な思いも交錯します。

女性の友人も同様。うまくいっているあなたには嫉妬して、落ち込んでいるあなたをもっと落ち込ませることが多いもの。大切な人であるだけに、振り回されないように上手に距離を取っていきましょう。

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<著者> 響城 れい(ひびき・れい)
株式会社ダブルビーイング代表取締役社長。一般社団法人日本シェアハウス協会理事。ワーク&ライフイノベーター。コミュニケーションコンサルタント。セクハラ対策センター顧問。神戸大学卒業。兵庫県芦屋市出身。ハウスクリーニング運営20年、3,000件以上を施術。「人生を変える掃除講師」として全国の160以上のシルバー人材センターの会員研修を担当。研修実績は警視庁、県警本部、東京ガス、三菱地所、越前信用金庫など。地域密着型家事代行サービス「ワークス」を東京、千歳、仙台、唐津で監修。中国の介護会社「慈愛嘉養老服務」で「日本のおもてなし」研修講師。定年退職前の男性社員を対象に、家庭に居場所を作るための「家庭掃除・収納士資格認定講座」をスタートさせた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)