支払者が養育費の未払いを起こした場合、罰則によってきちんと取り締まってもらえれば、養育費の未払いを防ぐのに役立ちます。実は、民事執行法という法律の改正によって、養育費の未払いに関連する罰則が厳しくなったために、これからは相手が養育費を支払わずに逃げることを阻止しやすくなりました。

そこで今回は、養育費の未払いに関する罰則について、どのように厳しくなったのか、改正のポイントを解説します。

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子どもの養育費は支払う義務がある

子どもの監護や教育のための費用である養育費は、法的に支払わなければならない「義務」です。具体的には、子どもを引き取って育てている親が、子どもと別居している親に対して請求できます。

養育費の義務の性質は、自分の生活に余裕がある場合の扶養義務ではなく、自分に余裕があるかどうかに関わらず自分と同水準の生活をさせなければならないという「生活保持義務」です。つまり、養育費の支払者は、自分と同じ生活水準で子どもが生活できるように養育費を支払う必要がある、ということです。

養育費には衣食住にかかる費用のほか、交通費、医療費、教育費、お小遣い、その他教育に必要な費用などが含まれます。

養育費を支払わなかった場合の罰則は?

冒頭での説明のとおり、民事執行法の改正によって、支払者が養育費を支払わなくなった場合は法的な手続きをきちんと進めていけば支払者に罰則が適用される可能性が高くなりました。

そこでここからは、どのような罰則が適用される可能性があるのか、従来の罰則と比べてどう厳しくなったかを解説します。

いままでは「逃げ得」ができる状況だった

民事執行法が改正される前は、養育費を支払わなくても軽い罰則しか適用されなかったために、いわゆる「逃げ得」がしやすい状況でした。具体的には、改正前の財産開示手続は罰則が「30万円以下の過料」と軽く、せっかく手続をしても相手がきちんと応じないというケースがみられていました。過料とは「お金を支払う」という罰則ですが、罰金とは異なり前科にならない行政罰であるために、「養育費を払うよりも過料を払ったほうがよい」と考えるケースが少なくなかったのです。

今回の民事執行法で改正されたのは、「財産開示手続」という制度です。財産開示手続とは、債務者(養育費の支払者)がどのような財産を有しているかを開示させる手続きです。債務者を裁判所に呼び出して、たとえばどのような財産を持っているかを質問したり、どのような預金口座や不動産を持っているかを開示させたりすることができます。

養育費の未払いで財産開示手続を利用する場合、養育費をきちんと支払わない支払者に対して、預金口座や不動産などの財産を開示させます。財産開示手続によって支払者がどのような財産を持っているかを把握できれば、財産に強制執行をかけて養育費を回収できます。財産開示手続に正当な理由なく出頭しなかったり、嘘の報告をしたりした場合、支払者は罰則の対象になります。

今後は養育費を支払わないことによる罰則が厳しくなる

民事執行法の改正によって、今後は養育費の未払いによる罰則が厳しくなるほか、強制執行によって養育費を回収するための仕組みも強化されました。具体的なポイントは以下の3つです。

①罰則の強化
②第三者による情報取得手続き
③金融機関に対する情報提供命令

それぞれ見ていきましょう。

情報開示拒否に対して刑事罰が適用された

繰り返しとなりますが、改正後の財産開示手続では、正当な理由なく裁判所に出頭しなかったり、虚偽の申告をしたりした場合の罰則が厳しくなりました。改正前の罰則は30万円以下の過料でしたが、改正後は6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金となっています。

懲役とは、刑務所などに収監されて作業をしなければならない刑事罰です。罰金とは、金銭を支払わなければならない刑事罰です。金銭を支払う点では過料と同じですが、以下の2点について行政罰である過料よりも厳しいのが特徴です。

・罰金を支払わないと身体を拘束されて、刑務所などで作業をしなければならない
・罰金は刑事罰なので、いわゆる前科が記録されてしまう

改正前は30万円以下の過料のみだったので、手続に出頭せずに済ませるといったことが簡単にできてしまう状況でした。その点、この改正によって懲役や前科などの厳しい措置が適用されるリスクがあるので、養育費の支払者が財産開示手続にきちんと応じる可能性が高くなったのです。

第三者による情報取得手続きが新設された

支払者以外の第三者が、支払者の財産に関する情報を取得できるようになりました。公正証書などの債務名義(強制執行できる書類)があれば、主に以下についての情報取得ができるようになっています。

・支払者の勤務先や給与
・支払者の不動産
・支払者の口座情報
・支払者が保有する株式など

たとえば、支払者が養育費を支払わなくなった場合に、あらかじめ作成しておいた公正証書に基づいて情報取得手続きをして支払者の勤務先や給与を突き止め、給与を差し押さえるなどといったことが可能になります。

金融機関に対し情報提供命令を出す制度が設けられた

上で説明した第三者からの情報取得手続きにより裁判所が認めた場合は、裁判所は金融機関に対して情報提供をするように命令が出せるようになりました。たとえば、情報提供命令を受けて金融機関が支払者の口座情報を提供すれば、支払者の口座の支店名・口座番号・金額などを把握できます。もし情報提供された口座にまとまった金額があれば、強制執行によって口座を差し押さえて、養育費の金額を回収することが可能です。

また、預貯金口座以外にも、不動産に関する情報や、上場株式や国債等の情報も得られるようになっています。

養育費を強制執行で回収するには

支払者が養育費の未払いを続ける場合、給料を差し押さえるなどの強制執行を検討する必要があります。そこで、強制執行によって養育費を回収する方法を解説します。

養育費未払い関連の強制執行は「債権執行」

強制執行にはいくつか種類がありますが、養育費の未払いについての強制執行は「債権執行」にあたります。「債権」とは、金銭の支払いなど、相手に何らかの行為をさせる権利のことをいいます。「相手に養育費を支払わせる」こともこれに該当するため、債権執行に含まれるということです。

債権執行は、債務者の住所地を管轄区域とする(その地域の事件について取り扱うということ)、地方裁判所に申し立てます。

裁判所に申し立てるために必要な書類

裁判所に債権執行を申し立てるには、いくつかの書類が必要です。実際にどのような書類が必要になるかは裁判所や事案によって異なりますが、一般的に必要になる書類は以下のとおりです。

・申立書
・債務名義 …判決書や公正証書など、強制執行を可能とする書類
・送達証明書 …債務名義が相手に送付されたことを証明する書類
・第三債務者(法人)の資格証明書 …相手の勤務先などを証明する書類

養育費未払いに対する法的措置の手続きの流れ

養育費の未払いに対して債権執行の申し立てをした場合、一般的な手続きは以下のような流れになります。

①管轄の地方裁判所に債権執行を申し立てる
②地方裁判所が債権差押命令を出して、支払者の財産を差し押さえる(支払者の預貯金口座など)
③差し押さえた財産に取立てをして、養育費に相当する金額の支払いを受ける(預貯金口座の金融機関から、養育費に相当する金額の支払いを受けるなど)

養育費の未払いを避けるために前もって準備できること

「再婚してお金がかかるから支払えない」などと、支払者が突然、養育費の支払いを止めてしまうことがあると受取側は困ることになってしまうでしょう。養育費の未払いを避けるには、離婚をする前にあらかじめリスクに備えて準備をしておくことが重要です。では、具体的にどのような準備があるでしょうか。

「離婚給付契約公正証書」を残す

離婚について夫婦が話し合って、養育費などについて取り決めをした書類を「離婚協議書」といいますが、離婚協議書だけでは強制執行はできません。養育費の未払いに備えるには「離婚給付契約公正証書」という公正証書を作成しておく必要があります。

そもそも公正証書とは、公証役場という役所において、公証人という特別な公務員のみが作成できる書類です。養育費や財産分与など、離婚に関連する取り決めについて公正証書としたものを離婚給付契約公正証書といいます。

公証人の責任で作成されることから、公正証書は証拠としての能力が高いだけでなく、「強制執行を認める」という内容が記載されていれば公正証書によって強制執行をすることができます。

また、先述のとおり、民事執行法の改正によって公正証書があれば財産開示手続もできるという点からも、公正証書を作成しておく必要性は高いといえます。

養育費保証サービスを利用する

支払者が養育費を支払わなくなったときに、支払者に代わって養育費を立て替えて払うサービスが、養育費保証サービスです。

養育費保証サービスは民間の保証会社が提供するサービスで、養育費の受取者が保証料を支払ってサービス利用の申し込みを行います。養育費保証サービスを利用していない場合、もし養育費の未払いが起こったら基本的には相手と直接連絡を取らなければならず、心理的に負担になりがちです。

養育費保証サービスに加入していれば支払者が養育費を支払わなくなっても相手へ連絡する必要がないうえ、保証会社が間に入って交渉や養育費の回収を代行してくれるのは大きなメリットです。

養育費保証サービスは色々ありますが、「養育費保証PLUS」は養育費の保証以外にもサービスが充実している点が特徴です。

たとえば、養育費を請求するのに必要な法的手続きの費用サポートや、シングルマザーの支援団体と連携しての仕事探しのサポートなど、生活を応援するためのサポートが充実している点はメリットです。

養育費の未払いに対する罰則によって、養育費の回収がより簡単に

民事執行法の改正によって、財産開示手続を不当に拒否したり、虚偽の申告をしたりした場合の罰則が強化されました。改正後の罰則は懲役または罰金となり、いずれも前科がついてしまうので、養育費の未払いの逃げ得を防止する効果が期待できます。未払いの防止には財産開示手続のほか、「強制執行を認める」という内容を含めた公正証書の作成、養育費保証サービスの利用などがありますので、あわせて検討するのもおすすめです。

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