【連載#3】 どのくらい育休を取って、どんな保育園を探せばいいの?

育休はいつまで取れる?

育休の期間は、「子どもの1歳の誕生日前日まで」が基本です。ただし、保育園が定員超えで入れないなどの事情がある場合は、最大6か月延長することができます。また、父親と母親双方が育休を取得する場合に、最大2か月延長できる「パパ・ママ育休プラス」という新しい法律もできました。会社によっては、法律で定められている期間より長い育休を認めている場合もあるので、社内規定を確認してみましょう。

「長期の育休」「短期の育休」のメリットとデメリット

マイナビニュース会員へのアンケートによると、実際に取得する(した)育休の期間は7〜12か月が最も多く、全体の4割を占めています。
長期の育休、短期の育休それぞれのメリット、デメリットを考えてみましょう。
1年以上の長期育休のメリットは、子どもとゆっくり過ごせることでしょう。子どもと一緒に公園にいく、市区町村が実施している親子向けの行事に参加して近所のママ友をつくるといった時間も十分にあります。デメリットは、復帰後の新しい環境に慣れるのに少し時間がかかること。今は時代の流れるスピードが非常に早いので、1年以上お休みしていたママからは「システムが新しくなっていて、ついていけない」「組織編成があって、どこの部署に連絡すればよいかわからない」といった声をよく耳にします。また、子ども自身も1歳くらいになると、いろいろわかるようになってくるので、保育園で別れる時に「ママ〜、ママ〜」と泣く姿に後ろ髪を引かれながら出勤する覚悟も必要です。
短期の育休の場合は、親子でゆっくり過ごす期間は限られます。
一方、ママも子どもも復帰後のペースはつかみやすくなるでしょう。短時間勤務制度や残業なしで勤務できる場合は、早めに育休を終えて生活のリズムをつくってしまうのもひとつの方法です。

保育園探しがキーポイント

長期育休と短期育休のメリット・デメリットを挙げましたが、そもそも保育園が決まらないことにはどちらがよいか選ぶことができません。特に、1年以上の育休を取ると、0歳児クラスの子がそのまま1歳児クラスに進級するため、1歳児の新規受け入れ枠が一桁という保育園も少なくありません。わが家も長男が認可保育園に入れなかったので、認証保育園からスタートしました。
待機児童の多い地域の場合は、認可保育園だけでなく、複数の保育サービスを候補に入れることが大切です。自分の家から通える範囲の保育園すべてをピックアップしてみましょう。
実際に保育園を選ぶ時は必ず見学し、園の雰囲気や施設、先生の保育などをママの目で直接確認してくださいね。

▽保育園選びのチェックシート


□ 保育時間(延長保育は当日の依頼でも対応してもらえるか)
□ 保育料金(延長保育料もチェック)
□ 自宅から保育園、駅から保育園までにかかる時間
□ 子どもたちが笑顔で過ごしているか
□ 園長先生や先生が園の方針をしっかり説明してくれるか
□ 施設は安全か、園庭はあるか(園庭がない場合はどこで外遊びをするか)
□ 昼食は栄養のある献立になっているか
□ 軽食や夕食サービスはあるか
□ 保育園のお迎えコールの基準
(嘔吐、熱、熱があっても子どもの機嫌がよければ38 度までOK など)
□ ベビーカーを保育園に預けることができるか
□ 自転車や車をとめるスペースがあるか
□ 年間行事(親の参加が必要なイベントは平日or 土日祝日か、お弁当が必要なものなど)
□ 持ちもの
(布団は保育園で干してもらえるか、布団やシーツなど、手づくりが必要な持ちものはあるか)
□ オムツの方針
(紙オムツ……持参or 利用した分をあとで支払い?布オムツ……洗濯は業者? 自宅?) 

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毛利優子(もうり・ゆうこ)
大学在学時に長男を出産後、大手監査法人に入社。研修運営や海外グループ会社と合同で行なう人事プロジェクトでプロジェクトマネージャーを担当。その後、Webサイトの企画・制作会社に転職し、念願だった働くママを応援するサイト「働くママプラス」を企画し、ライターも兼務する当サイトは月間5万PVの人気サイトとなっている。現在は独立して、本やWebサイトの執筆のほか、個別カウンセリングや女性活躍企業向けの支援などを行っている。著書に『働きたいママの就活マニュアル』(自由国民社)がある。