【連載#5】スキルアップのための時間がない!

スキルを磨かなきゃと思うけど……

仕事をする中で、「この分野についてもっと勉強したい」「この資格を取りたい」と学ぶ意欲が出てくることがあります。あるいは、会社側が奨励している資格を受験しなければならない時もあるでしょう。
 しかし、朝は子どもと自分の準備、そして保育園のお見送り、限られた時間で仕事をこなし、仕事が終われば保育園にダッシュしてお迎え、帰れば夕食づくりに洗濯や洗いものなど家事の山に追われるような毎日。
「新しいことを勉強する時間なんてつくれないよ…」と思ってしまいます。
 1週間を過ごしてみると、平日よりも土日のほうが意外と自分の時間がないと感じることはありませんか?

通勤時間とお昼休みはママの大事な時間

お休みの日は1日家で過ごしても、子どもと遊んだり、平日に溜まってしまった家事、朝・昼・晩の食事の用意であっという間に終わってしまいます。

ですが、働き始めれば、「通勤時間とお昼休みは自分のために使う時間として確保できます。ひとつひとつは小さな時間ですが、「ちりも積もれば山となる」です。通勤時間が片道30分だとしたら、往復で1時間、お昼休みに約束がなければ、さらに1時間勉強することができます。
わたしは将来のキャリアがすごく不安になった時期があり、「将来、異動や転職などにおいて武器となるものをつくりたい」という思いで、TOEICのスコアを上げることを決めました。その時に勤めていた会社では、毎年1回無料でTOEICを受験できる制度があったので、必ず年に一度受験を申し込んで、試験日前の2〜3か月間、「スキマ時間」「ながら時間」を見つけて勉強をしました。電車で過去問の復習、お昼休みに一人でカフェにいって過去問の傾向をチェック、洗濯物をたたみながらリスニングの問題を聞くといった勉強方法です。そのおかげで1回目は700点台だったスコアが、3回目に受けた時は900点以上を取ることができ、このことが異動や転職でアドバンテージになりました。

目的を持って勉強する

小さな時間でも継続していけば、大きな成果を生むことができます。問題はどうやって継続させるかということです。
「この資格、勉強してみようかな〜」「英語ができたらいいな〜」程度の気持ちの時は、なかなか継続することが難しいものです。
 収入アップ、昇進、転職。なんでもよいので目的を持つと続けやすくなります。会社が推奨している資格の取得は、希望業務に就ける可能性や昇進・昇格にも結びつきやすく、補助が出る場合もあるのでおすすめです。
 勉強するための目的が定まったら、モチベーションを持続させてくれるアイテムも必要です。わたしは、英語の勉強をする気が出ない時は、次のような本を読んで体系的な学習法から現在地を確認して、やる気を起こすようにしていました。
「最初の動機づけ」と「モチベーションを維持する仕組み」を組み合わせることがスキルアップのポイントです。

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毛利優子(もうり・ゆうこ)
大学在学時に長男を出産後、大手監査法人に入社。研修運営や海外グループ会社と合同で行なう人事プロジェクトでプロジェクトマネージャーを担当。その後、Webサイトの企画・制作会社に転職し、念願だった働くママを応援するサイト「働くママプラス」を企画し、ライターも兼務する当サイトは月間5万PVの人気サイトとなっている。現在は独立して、本やWebサイトの執筆のほか、個別カウンセリングや女性活躍企業向けの支援などを行っている。著書に『働きたいママの就活マニュアル』(自由国民社)がある。