【厳選】ママスマ編集部 おすすめ書籍を紹介

新たな生活に踏み出したシングルマザーの私たち。しかし、足元を見ればお金、教育、仕事、養育費などなど、不安と悩みは尽きません。それらの悩みに対し各方面の専門家、そして先輩たちが、書籍を通してたくさんの知恵を提供してくれています。ママスマ編集部では、そんな知恵とアドバイスの詰まった書籍を厳選、内容を抜粋して紹介してまいります。

社会性を学び、組織を知る

産まれて直ぐから男女の脳の違いは明確に現れる。

男の子は青を好み、女の子はピンクを好む。

少し大きくなると、男の子は攻撃的な遊びを好み、女の子は家庭的な遊びを好む。このように男女の性差は確実にある。男女平等という言葉の裏で疎かになっているが、この性差を考えた仕組みをつくらなければ、皆が苦しむことになる。

今、働く社会ではこの性差の仕組みに変化が必要となる時期にきている。学校を卒業して社会人になると、女性は結婚するまでの腰掛という扱いになることが多く、働く女性が増えていても、この考えの部分は変わっていない。

結果、お飾り的な仕事を与えられ、誰かに見初められて寿退職をするのが女性の幸せ、と考える人もまだまだ多く、もちろん賃金は低めである。出世を願い働きたいのであれば、「男のように余儀なくされることもある。しかし、男性はほぼそのようなことはない。最近では仕事を選択したからではなく、所得が低いことで結婚を諦める男性が増えているという事実もある。

昔のままの男女の性差に基づく、「男が外で働き、女が家庭を守る」という考えが間違っているとは決して思わないが、いろいろなところに歪みをつくり始めているのは誰もが理解できるところである。そろそろこの「当り前」に疑問を持つべきときにきているのである。

若い独身の女性が大勢活躍していることで、「当社は女性活躍を進んでいる」と言う経営者がいるが、それは本当の女性活躍とは言えない。本当の女性活躍とは、結婚、出産した女性が活躍できることである。

20代後半から30代の女性が第一線で活躍している裏で、男性上司には分からないが、結婚と出産の時期で悩んでいることもよくある。お付き合いしている人がいる人でも、キャリアを止める決断がなかなかできず、結婚の時期が決められずにうまくいかなくなることもある。しかし、この現実を会社は知らない。

このライフイベントがスムーズに行われ、元のキャリアに戻れる、または本人の希望で時短などのスローペースができるなど、悩むのではなく選択するだけとなれば問題は解決しない。これができていることが本当の女性活躍である。

現状、まだまだこの理解すらできていない。

しかし先にも述べたように、社会や環境が変わるのを待っている時間はない。まずは女性が男性社会を知り、そこに上手に入り込み必要とされることで速度を速めることができると考える。必要不可欠な人材に対して社会は寛容である。その人が「継続して働ける」仕組みを自然とつくってくれることになる。

このことを知る女性を増やし、多くの企業で働くことで、「継続して働ける」仕組みができていく。理想像ではあるが、学んでいなくてもできている女性も多い。さらに学ぶ機会を女性が与えられれば、社会に影響力を持つほどの出来事になるだろう。

 
江成道子
1968年東京生まれ。5歳の時に両親が離婚。20歳で中学の同級生と結婚、3人の子供に恵まれるが27歳で離婚。営業関係の仕事で子供を育てながら、再婚するも2度目の離婚。営業関係の仕事で子供を育てながら、再婚するも2度目の離婚。2度の結婚と離婚を通じ、生活が安定した中でシングルマザーを取り巻く様々な問題を考え、一番必要なことは「自立」であり「支援」ではないことに気づく。
2016年シングルマザーサポート株式会社を設立。また、シングルマザー自立のために一般社団法人シングルマザー支援協会を設立、代表理事として現在に至る。2018年2月、全国で初めて横浜市との窓口協定について、斉藤たつや議員と連携し実現。2018年8月号、雑誌「Forbes japan」、日本に影響のある99名に選ばれて掲載される。※画像をクリックするとAmazonに飛びます